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2005 Fiscal Year Annual Research Report

作物呼吸系の環境応答と馴化

Research Project

Project/Area Number 17580017
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

齊藤 邦行  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60153798)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 黒田 俊郎  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (10032301)
Keywords暗呼吸速度 / 作物種間差 / 成長効率 / 乾物生産 / 維持呼吸 / 成長呼吸 / タンパク質含量 / 粗脂肪含量
Research Abstract

作物の総生産に占める純生産の割合で示される成長効率(GE)は生育ステージや植物体成分組成の違いにより異なることが知られている.本研究ではトウモロコシ・ヒマワリ・ダイズ・ラッカセイ・ゴマ・ケナフ・オオムギ・水稲・バレイショの作物9種を供試し,生育に伴う器官別暗呼吸速度(Rs),成長効率を比較した.各作物の個体群成長速度は生育の進行とともに増加し,生殖成長の開花期頃に最大となり,その後登熟の進行とともに低下した.個体の暗呼吸速度(Rs)は生育初期に最大値をとり,生殖成長開始期まで急速に低下し,登熟期間中はほぼ一定値で推移した.栄養器官のRsは茎,葉身ともに個体のRsと類似した推移を示したが,トウモロコシ,バレイショ以外では生殖成長期における葉身のRsが茎よりも高く推移した.貯蔵器官のRsは全ての作物で発達の初期に最も高く,その後急速に低下して収穫期には栄養器官と同様かそれ以下の値を示した.植物体窒素含有率は栄養器官ではRsと同様な推移を示し,茎よりも葉身で高い値を示した.貯蔵器官の窒素含有率は生長初期に高くその後低下するが,ヒマワリ,ダイズ,ラッカセイでは成熟後期に再び高くなった.個体のGEは栄養成長期ではトウモロコシ,ヒマワリ,ケナフ,オオムギ,バレイショの60%以上と比べダイズ,ラッカセイでは53〜55%と低かった.生殖成長期における個体のGEは大きく低下し(バレイショを除く),これには非同化器官の増大による維持コストの増加と転流に伴う栄養器官の乾物重の低下が影響していると考えられた.貯蔵器官のGEと粗脂肪含有率の間には有意な負の相関関係が認められ,油脂合成に関わる呼吸コストが大きいことが示唆された.以上より,作物種によるGEの変動には栄養器官の成長と維持に関わる呼吸量や貯蔵器官の乾物充填にかかるコストの相違が大きく関係していると推察された.

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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