2006 Fiscal Year Annual Research Report
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17580020
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
塩月 明 (菅野 明) 東北大学, 大学院生命科学研究科, 助教授 (10260449)
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Keywords | サギソウ / コチョウラン / MADS-box遺伝子 / Bクラス遺伝子 / 唇弁 |
Research Abstract |
サギソウからはBクラス遺伝子のうちDEF-like遺伝子1つ(HrDEF)、GLO-like遺伝子2つ(HrGLO1、HrGLO2)が単離された。サギソウの野生型を用い、これらの外花被片、内花被片、蕊柱(雄ずいと雌ずいが融合した器官)からそれぞれ全RNAを単離し、ノーザンハイブリダイゼイション法とRT-PCR法を用いて花の各器官におけるBクラス遺伝子の発現解析を行った結果、2つのGLO-like遺伝子はともに外花被片、内花被片、蕊柱で発現がみられたが、DEF-like遺伝子は内花被片、蕊柱で発現がみられたが、外花被片では発現が見られなかった。一方、サギソウの唇弁形成変異体(品種‘飛翔')を用いて同様の解析を行った結果、GLO-like遺伝子もDEF-like遺伝子も、外花被片、内花被片、蕊柱で発現が見られた。このことから、サギソウの花弁状花被の形成およびがく片と花弁の分化にはDEF-like遺伝子の発現が関与していることが明らかとなった。本研究成果については国際誌Plant Scienceに投稿し、受理された。 また‘飛翔'における変異の遺伝的背景を明らかにするため、野生型‘銀河'と変異体‘飛翔'を交配し、F1雑種後代の種子を得ることに成功した。ラン科植物の種子は無菌的に発芽させる必要があるため、この雑種後代種子をMS培地およびハイポネクス培地の固形培地に無菌播種し、プラントボックス内で培養した結果、多くの雑種後代が発芽した。平成18年3月現在個体は1-2cmまで成長しているが、開花までには至っておらず、平成20年の夏に開花予定である。
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Research Products
(2 results)