2007 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム解析に基づくバラ科植物(リンゴ、バラ)の遺伝的多様度と育種
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17580024
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
松本 省吾 Gifu University, 教育学部, 教授 (90241489)
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Keywords | リンゴ / バラ / ゲノム / SSR / S遺伝子 |
Research Abstract |
リンゴ自家・交雑不和合性に関わるS遺伝子解析とリンゴとバラのSSRマーカー解析を行い、下記成果をあげた。 1.PCR-digestion法により、前年度に引き続き‘Delicious'等の枝変わり、‘Delicious'を両親のいずれかに持つ品種等を含む国内リンゴ栽培種、栽培種の起源種とされている品種、野生種計35種のS遺伝子型を同定した。2.リンゴ品種‘こうみつ'の来歴について、S遺伝子、SSR解析および交配試験により胚珠親が‘紅玉'、花粉親が‘スターキングデリシャス'であることを明らかにした。3.推定アミノ酸配列が同じであるS16a-とS16b-RNase alleleが機能的に同じalleleであることを交配試験と後代のS遺伝子型解析により明らかにした。4.S6b-とS21-RNase allele同定法を新たに確立した。5.リンゴ赤果皮および赤果肉形質に関わるMYB遺伝子群のゲノム解析を行った。6.バラの遺伝的多様度を解明するために、野生バラを中心にSSRマーカー解析を進めた。7.Rosa rugosaとRosa multifloraのF1集団は、いずれの個体も稔性が低く十分な戻し交雑集団を確保することが困難であることが判明した。そこで、新たにRosa rugosa x Rosa‘WKS82'ならびにRosa rugosa x‘Lavande'の交雑集団を作製し、SSR解析を行った。
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