2005 Fiscal Year Annual Research Report
園芸廃棄物からの機能性食品素材の開発・製造とその利用
Project/Area Number |
17580030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
藤田 修二 佐賀大学, 農学部, 教授 (90039339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 信行 佐賀大学, 農学部, 教授 (50173018)
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Keywords | ポリフェノール / クロロゲン酸類 / カテキン類 / レタス / ニホンナシ / ウンシュウミカン / 機能性ポリフェノール / カット野菜 |
Research Abstract |
1.摘果幼果からの機能性ポリフェノールの製造 まずニホンナシ凍結幼果を原料として機能性PPの抽出法について検討した結果、40%エタノールを用い40℃でこれらポリフェノール(PP)が効果的に抽出可能であった。また、新鮮幼果中には約600mg%の全PPが含まれ、そのうち、200mg%がクロロゲン酸類、170mg%がカテキン類であった。また、ウンシュウミカン摘果幼果にも約500mg%の全PPが含まれ、そのうち、160mg%がクロロゲン酸類、150mg%がカテキン類であった。クロロゲン酸類及びカテキン類の機能性に関してはすでに多くの報告がある。したがって、これら摘果幼果はクロロゲン酸、カテキン等の機能性PPの供給原料として十分利用価値があると考えられた。 2.カット野菜製造粕からの機能性ポリフェノールの製造 レタスの全PPの抽出法について同様に検討した結果、40%エタノールにより効果的に抽出された。レタスの場合は廃棄されている芯の部分にもっとも多くの全PPが含有されていたが、含有量は15mg%とウンシュウミカン幼果に比べると低かった。また、HPLC分析の結果、レタスにはクロロゲン酸類はほとんど検出されず、未知のポリフェノールが大部分を占めていた。しかし、レタスはカット野菜の原料として大量に廃棄されていることから、前記のウンシュウミカンと同様に機能性PPの原料として利用可能であると考えられる。キャベツについても多量のポリフェノールが検出されたので、現在その分別・定量を行っている。
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