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2007 Fiscal Year Annual Research Report

個性ある風景創成に向けたカルチュラル・ランドスケープの継承性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17580033
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

下村 泰彦  Osaka Prefecture University, 生命環境科学研究科, 准教授 (50179016)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 増田 昇  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00181652)
加我 宏之  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (00326282)
Keywords風景 / カルチャラル・ランドスケープ / 都市景観 / 地形 / 景観計画 / 図と地 / 視点場 / 視対象
Research Abstract

本年度は、「移ろい風景」について日変化と季節変化の観点から解析した。結果、好まれる風景数では季節変化より日変化の方が多いものの、変化を感じる要素数は季節変化の方が多かった。日変化では、夕日や夕景等の自然現象が好まれていることから、臨海部だけでなく夕陽丘という地名が残る上町台地からの視点場の確保も課題となる。季節変化では、春を感じる移ろいの要素が大川沿い桜などの植物に偏っているのに対し、秋は御堂筋沿いの銀杏などの植物が多いものの多様な移ろいの要素が感じられていた。視点場の位置では、都市河川や市街地が季節変化や日変化を感じる場所となっており、河川水面や広幅員道路が引き空間として効果を発揮していた。
また、3年度の研究成果として、現在のカルチュラル・ランドスケープの構造とその継承性についてまとめるとともに今後の課題を整理する。堀川などの都市河川や大阪湾沿岸の水面、都市公園の緑、広幅員街路の並木は、風景の背景となる「地」を形成し、また都市空間において主景となる人工構造物を捉えるための視点場を提供するとともに、風景を捉える貴重な引き空間としての機能を発揮する。さらに、夕日や夕景等の日変化や桜の開花、イチョウの紅葉等の季節変化といった移ろい性を生み出し風景に大きな魅力を与えている。次いで、水の都大阪の固有性に関しては、上町台地の微高地としての地形的特性や寺町としての歴史的特性、船場地区の商都としての歴史的特性、堀川や大阪湾河口部の水辺での都市活動などが大きく喪失・埋没しているものの、現在でも風景構造の基盤をなしていた。以上から、広幅員街路や都市公園等の風景の基盤と、上町台地、中之島や大川などの都市河川、大阪湾河口部といった地形と歴史が生み出す地域固有の風景の基盤を統合化させ、新たな文脈を与えることによって、混乱しがちな大都市の風景に一定の秩序を与え、個性が再生できるものと考えられる。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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