2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17580036
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
鈴木 貢次郎 Tokyo University of Agriculture, 地域環境科学部, 准教授 (80256643)
|
Keywords | 環境 / 生態系修復・整備 / 園芸学 / 植物 / 遺伝資源 / 種子 / 造園 / 里山 |
Research Abstract |
レッドデータブックの編纂(環境省)にみるように,人間活動の拡大によって,今まで地球上にいた生物が,年々減少・絶滅している。この状況に対して,植物については,生育している個体そのものやその環境を守る技術,さらに種子による遺伝資源の保存等が望まれている。中でも種子による遺伝資源の保存は,有性生殖の特性を生かしながらできるもので,最も自然の法則にかなった手法であると考えられる。本年は特にユリ科植物のうち,園芸,緑化に多く用いられるヤブラン(Liriopeplatyphylla F.T. Wang&T. Tang)とジャノヒゲ(Ophiopogon japonicus(L.f.)Ker Gawl.)の種子による保存法についてまとめた。これらの種子は,乾燥によって発芽力を失うといわれている。しかし,その耐性は,両種が近縁でありながら異なることがわかった。ヤブランはジャノヒゲに比べて乾燥に耐える。そのCritical point(発芽力を失う臨界点)は,ジャノヒゲは28%M.C.(種子含水率),ヤブランは10%M.C.であった。またジャノヒゲの発芽力は,種子含水率約40%で最も高くなり,これ以上より高くなったり,低くなったりすると発芽力が低下することがわかった。これらの結果からヤブランは,Recalcitrant II,ジャノヒゲはRecalcitrant IIIのカテゴリーになることがわかった。
|
Research Products
(3 results)