2005 Fiscal Year Annual Research Report
カイコカロチノイド輸送にかかわるI遺伝子の機能と役割
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17580049
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
土田 耕三 国立感染症研究所, 放射能管理室, 主任研究官 (40231435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 浩文 国立感染症研究所, 放射能管理室, 研究官 (60373396)
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Keywords | カロチノイド結合タンパク質 / 遺伝子構造 / スプライシング / リボホリン / カロチノイドの吸収 / カロチノイドの細胞透過 / 突然変異体 |
Research Abstract |
体液の黄色い色は、カロチノイドの色である。カロチノイドが吸収され、中腸細胞を透過して体液まで移動できると体液は黄色となる。カロチノイドの中腸細胞透過に関わる遺伝子が2つ知られており、Y遺伝子とI遺伝子である。Y遺伝子は中腸のカロチノイド結合タンパク質(CBP)をコードしていることを明らかにした。 I遺伝子は、Y遺伝子の働きを抑制すると理解されている。I遺伝子を解析する前に、まずY遺伝子の構造を明らかにする必要がある。Y遺伝子や劣性の+^Y遺伝子構造は不明であり、+^YはなぜCBPを発現しないのかはわからない。本年度は、Y及び+^Y遺伝子を比較し、+^YにおいてCBPが作られなくなった原因を調べた。 Y及び+^Y遺伝子配列を決定した。CBPは全長約10kbpから成るゲノム配列にコードされており、7つのエクソンから構成されていた。+^Yでは、第2エクソンの3'側に欠失が見つかった。CBP mRNAの発現について、ノーザンハイブリダイゼーションを行なって調べたところ、Yと+^Yともにシグナルがみられ、+^YにおいてもmRNAが発現することがわかった。しかしながら、mRNAの大きさ(bp)に両者で差があり、Yは+^Yよりも大きなシグナルとして観察された。+^YではCBP遺伝子の第2エクソンに欠失があり、この欠失のために第二エクソンがスプライシングによって取り除かれ,機能しないmRNAが作られていた。 本研究は、黄血Y遺伝子から白血+^Y劣性遺伝子へ突然変異がおこったメカニズムを分子生物学的方法によって明らかにした。
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[Journal Article] A novel indicator for radiation sensitivity using the wing size reduction of Bombyx mori pupae caused by-ray irradiation.2006
Author(s)
Takada N., Yamauchi E., Fujimoto H., Banno Y., Tsuchida K., Hashida K., Nakajima Y., Tu Z., Takahashi M., Fujii H., Fugo H., Maekawa H.
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Journal Title
Journal of Insect Biotechnology and Sericology 75(in press)
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