2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17580063
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
河合 啓一 Gifu University, 応用生物科学部, 教授 (00002064)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩間 智徳 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (60252128)
|
Keywords | Methylobacterium / 軽希土類元素 / La / Ce / Sm / メタノールの増殖促進 / メタノール脱水素酵素 |
Research Abstract |
Methylobacterium sp. EU-1はメタノールとSmが共存するとその増殖が著しく促進されたことから,Smが本菌株のメタノール代謝に関与していることが窺われた。そこで,本菌株のメタノール代謝系酵素の初発酵素であるメタノール脱水素酵素に着目した。しかしながら,1/100希釈肉汁培地では実験を進めるに必要な菌体量が得られなかったので,培地の濃度を1/10にしたものを用いて培養することとした。この培地にて培養した菌体から調製した粗酵素液中の本酵素を測定したところ,弱いながらも活性を検出することが出来たので,この培地を用いて,メタノール脱水素酵素活性発現に及ぼすメタノール及びSmの添加効果を調べた。その結果,両者が共存した場合に最も高い活性を示しSmがメタノール脱水素酵素の活性発現に密接に関わっていることを明らかにした。さらに,興味深いことにはLaあるいはCeをメタノール共存させると100数十倍活性が上昇することを見出した。この結果は軽希土類元素が本酵素の活性発現に密接にかかわっていることを示している。また,この活性の上昇がSDS-ポリアクリルアミド電気泳動による解析結果から,タンパク質の合成レベルで起こっていることを実証した。この現象はLaやCeがMethylobacterium属のメタノール脱水素酵素遺伝子の発現調節に関与していることを示している。メタノール及びLa添加培地で培養した菌体から調製した粗酵素液から各種イオンあるいはゲルクロマトグラフィーにて精製した結果,収率41%で比活性が9倍上昇した精製酵素を調製することができた。本精製酵素はSDS-ポリアクリルアミド電気泳動で単一のバンドとして泳動した。最適pHは9.0付近で,その分子構造は分子量約60kDaのモノマー構造をとっていることがかった。各種アルコール類に基質特異性を示した。
|
Research Products
(2 results)