2006 Fiscal Year Annual Research Report
プリンヌクレオチド生合成および透過機構に関する分子生物学的研究
Project/Area Number |
17580070
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
松井 裕 京都府立大学, 農学研究科, 教授 (40336730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 邦彦 京都府立大学, 農学研究科, 助教授 (90184001)
辻本 善之 京都府立大学, 農学研究科, 教授 (20315930)
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Keywords | プリンヌクレオチド生合成 / プリンヌクレオチド生産 / プリンヌクレオシド生産 / Bacillus subtilis / Corynebacterium ammoniagenes / E.coli / Glucose-6-P isomerase / Glucose-6-P dehydrogenase |
Research Abstract |
1.Bacillus subtilis、Corynebacterium glutamicumおよびE.coliの3種細菌のプリンヌクレオチド生合成経路への代謝フラックスの特性を明らかにする目的で解糖系とペントースリン酸系の分岐に関わるGlucose-6-phosphate(G6P)isomeraseとG6P dehydrogenaseの酵素化学的パラメーターデータを取得した。また、細胞内のG6P isomeraseとG6P dehydrogenase量とともにG6P量も測定した。これらのデータを総合的に解釈して、プリンヌクレオチド生合成経路への代謝フラックスに有利な細菌の順位付けを行うとBacillus subtilis>Corynebacterium glutamicum>E.coliとなった。 2.Corynebacterium ammoniagenesの情報公開されたゲノム情報に基づきsAMP synthetase gene(purA)およびGMP synthetase gene(guaA)をPCR法により得た。両遺伝子をKmおよびCm耐性遺伝子挿入により分断し、染色体遺伝子破壊株の取得を行い、両遺伝子の染色体破壊株の表現形質であるアデニンおよびグアニン要求性を持つ株を取得することに成功した。現在この変異株を用いてXMPの生産条件を検討中である。今後はXMPの膜透過機構の解析を行う。 3.自然界より探索した好熱性鮎Bacillus属細菌より2種のクリプチックプラスミドを見出し、薬剤耐性マーカー遺伝子を搭載したベクターを構築した。本ベクターを用いて各種好熱性細菌に形質転換を行ったが、形質転換株は得られなかった。 4.E.coliのイノシン生産株育種中に偶然見出したイノシン生産性の向上した自然突然変異株の変異遺伝子の解析をプロテオーム解析などの手段を用いて行っている。Catabolite repressionを受けるタンパク質のいくつかに変異株とその親株間に発現量の差異が見出された。
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