2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17580078
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
青木 直人 三重大学, 大学院生物資源学研究科, 助教授 (40242846)
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Keywords | MFG-E8 / 乳腺退縮 / apoptosis / phagocyte |
Research Abstract |
退縮期の乳腺より得た乳汁をショ糖密度勾配遠心分離により分画し、密度を考慮して膜小胞に相当する画分を集めた。トリクロロ酢酸による変性・沈殿による濃縮後、SDS-PAGEにより分画し、銀染色によるポジティブシグナルを定法によりプロテオミクス解析に供した。これまでの結果に一致するようにMFG-E8が主要タンパク質として同定されたほか,ブチロフィリン,カベオリンも構成タンパク質として同定された。また退縮期乳腺より回収された乳汁におけるMFG-E8の高ホスファチジルセリン結合活性(アポトーシス細胞結合活性)の分子メカニズムを明らかにする目的で,泌乳期乳汁との生化学的な比較実験,混合実験等を重ねた結果,泌乳期の乳汁中ではMFG-E8が乳脂肪球皮膜に強く固定化されているのに対し,退縮期では何らかの界面活性剤様作用により遊離し,結果的にホスファチジルセリンに対して高結合能を示すことが明らかとなった。これらの結果をまとめて現在FEBS Journalに投稿中である。 アポトーシスを受けた乳腺上皮細胞のMFG-E8を介した除去機構を考えると、乳腺上皮細胞自ら積極的にMFG-E8を発現・合成・分泌することが予想される。これを実証するために、乳腺上皮細胞を用い、培養培地からの血清の除去処理などによりアポトーシスを誘導後,転写レベル,タンパク質レベルでの発現を調べた。予想に反してMFG-E8の発現が上昇するという明確な結果は得られていない。さらに高感度なMFG-E8遺伝子発現制御機構の解明を目指し,翻訳開始点上流約2kbpのプロモーター/エンハンサー領域をPCRにより増幅し,レポーターアッセイ用のコンストラクトを構築したが,RT-PCRの結果と同様に現在までpositiveな結果は得られていない。
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