2005 Fiscal Year Annual Research Report
ロイシンリッチリピートをもつ受容体のリガンド結合部位の大腸菌での発現技術の活用
Project/Area Number |
17580082
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
永野 幸生 佐賀大学, 総合分析実験センター, 助教授 (00263038)
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Keywords | ロイシンリッチリピート / 受容体 / リガンド結合部位 / 大腸菌 / 発現技術 |
Research Abstract |
この課題では、ロイシンリッチリピート(以下、LRR)というドメインをもつ細胞表面の受容体(以下、LRR型受容体)について研究を行ってきた。LRR型受容体は、動物および植物に幅広く存在し、免疫・発生・分化などで重要な役割をしている。盛んに研究されているLRR型受容体であるけれども、そのリガンド結合部位であるLRRドメインを大腸菌で大量に発現させることに成功したという報告は未だかつてない。最近、研究代表者はLRRドメインを大腸菌で大量に発現させることに成功した。この成功により、LRRドメインが生化学的研究の対象になった。この新たに開発した発現技術を活用して、植物及び動物のLRR型受容体に関して未解明であった問題を明らかにしていくことを目指した。 トマトのLRR型受容体であるSR160とそのペプチドリガンドであるシステミンの結合をモデルケースとして、研究を行った。研究の途中で、大腸菌で作らせたタンパク質が極めて不安定であるという問題に直面し、研究は様々な過程で難渋したが、現在、トマトSR160のLRRドメインとシステミンの結合について、^<125>Iでラベルしたシステミンを用いて、結合の特異性、反応速度定数などを調べているところである。 また、この課題を行う過程で「ハイスループットな組換えタンパク質生産技術」を開発した。タンパク質生産実験で、目的遺伝子を大腸菌発現ベクターに組み込み段階が律速となる。我々は、インビトロジェン社のGATEWAY^<TM>法などの既存法よりも高効率に遺伝子断片を発現ベクターに組み込むことができる技術を開発した(Biotechniques(2006)40,79-83)。
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Research Products
(1 results)