2006 Fiscal Year Annual Research Report
生物活性解明と新機能物質創成を指向した天然有機化合物の合成化学的研究
Project/Area Number |
17580092
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
清田 洋正 東北大学, 大学院農学研究科, 助教授 (30234397)
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Keywords | ポリナクチン / パママイシン / ジゼロシン / ピリクオール / スピロファンジン / プテロエノン / エナシロキシン / ジャスモン酸メチル |
Research Abstract |
・抗生物質マクロテトロリドβ(トリフルオロメチル体)の全合成を達成した。モノマー(トリフルオロノナクチン酸)の両鏡像体は相当するO-アセチルマンデル酸エステルの光学分割により調製した。マクロテトロリドαの大量合成及び生物活性試験を行い、計算化学の予想の反して、免疫抑制・細胞毒性ともに示さないことを明らかにした。生合成中間体アナログの微生物変換を検討した。パママイシン597の北半球部分の骨格合成及び南半球部分をヨードエーテル化反応を鍵段階に合成した。 ・抗生物質エナシロキシン(ENX)IVaの側鎖の絶対立体配置を二次元NMR(J-分割HMBC・NOESY法など)を用いて13'S、14'R、15'Sと決定した。全合成研究では、シクロヘキサン環部分の合成を達成し、側鎖部分の部分合成を検討し有用な知見を得た。 ・抗生物質スピロファンジンA及びBのスピロアセタール部分を合成し、形式的全合成を達成した。 ・イネいもち病菌毒素ピリクオールの天然型の合成研究を行った。 ・タバコ野火病菌毒素タブトキシン-β-ラクタムの試料供給のための全合成を行った。 ・クリオネの忌避物質プテロエノンの天然型を含む4種のジアステレオマーの生物試験を南氷洋にて行った。 ・植物ホルモンジャスモン酸類縁体である12-ヒドロキシツベロン酸グリコシドの天然型及び非天然型ジアステレオマーのプローブ合成を行い、プローブが標的部位に結合していることを明らかにした。 ・ニワトリ胃潰瘍誘発物質であるジゼロシンの効率的全合成を行った。
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