2006 Fiscal Year Annual Research Report
新たな環境資源評価法とエコトレイル整備計画による森林と人の共生
Project/Area Number |
17580124
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
酒井 秀夫 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (70126069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁多見 俊夫 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教授 (20192255)
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Keywords | 森林 / 環境評価 / エコトレイル / PUM法 / 運動強度 / 森林療法 / モノレール / ボランティア |
Research Abstract |
森林を環境面で価値評価するとともに、森林の環境的価値を損なうことなく、人が森林にふれあうことを可能にするエコトレイルの整備計画について指針を確立していかなければならない。森林の機能評価法としてPotential Up Method (PUM法)を提案した。木材生産機能、水土保全機能、生活環境保全機能の各ポテンシャル値を求め、合計値をもって森林の総合評価を行い、実際の路線選定のモデル提示を行った。また、森林がレクリエーションや保健休養、精神活動として人間活動に関わる場合、森林の場としての提供を明確にしておかなければならない。デンマークにおける国有林、私有林の立ち入り、利用と、アメリカのオレゴン州立大学演習林のボランティア活動によるトレイル整備の事例に基づいて、森林の場の提供について考察した。森林療法における森林内散策では、療養者の症状に合せて適切な運動量となるように散策コースを処方するが、森林内道路の勾配と運動強度の関係を明らかにし、消費エネルギー地図の作成を試みた。さらに肉体負担の適正水準の検討を行い、快適さを維持して歩行移動する際には、縦断勾配を10〜15%、15〜23%とすることが適切であることを提示した。起伏量と傾斜から山岳森林エリアを特色づけ、登坂コースにモノレールを組み入れて、歩行登坂の負担を少なくするとともに、適切な時間で移動可能とするデザイン設計を行った。路盤下に間伐材の構造物を施工する路網作設工法について、支持力と盛土内部の強度について検証を行った。
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