2005 Fiscal Year Annual Research Report
カラマツ人工林の植物の多様性が分解者群集の多様性および機能に与える影響の解明
Project/Area Number |
17580132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
長谷川 元洋 独立行政法人森林総合研究所, 木曽試験地, 主任研究員 (70343811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 岳男 独立行政法人森林総合研究所, 関西支所, 森林環境研究グループ長 (60353869)
西山 嘉彦 独立行政法人森林総合研究所, 木曽試験地, 主任 (50353800)
岩本 宏二郎 独立行政法人森林総合研究所, 多摩森林化学園, 研究員 (70353597)
壁谷 大介 独立行政法人森林総合研究所, 木曽試験地, 主任研究官 (30353650)
齋藤 智之 独立行政法人森林総合研究所, 木曽試験地, 主任研究官 (00414483)
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Keywords | 生態学 / 林学 / 分解者 / 多様性 / 群集 |
Research Abstract |
この研究では「カラマツ人工林の樹木の多様性は分解者の多様性や機能にどのような影響を与えるか」を多様性の異なる林分で比較するとともに、野外リター分解実験を組み合わせることにより、樹木の多様性と分解者の関係を実証的に明らかにする初期段階の成果を上げる事を目的としている。本研究は以下の2つの項目に分かれている。 A.樹木の多様性の異なるカラマツ人工林における分解者の多様性の比較(比較調査) B.樹種の多様性が分解者の多様性と分解過程に及ぼす影響(再現実験) 本年度はこのうちAの比較調査とBの再現実験のための落葉の採集を行った。 長野県から山梨県にまたがる八ヶ岳周辺の国有林及び県有林内のカラマツ人工林8箇所のプロットにおいて30mX30mのプロットを作成し植生調査を行った。標高は1200〜1400mで5km四方の範囲内に広がっている。胸高周囲長5cm以上の樹木について樹種を同定し、胸高直径を計測した。各プロット内の林床に0.5m^2の枠を9点設置して林床植物の刈り取りを行い、種名、重量の計測を行った。その結果、調査対象とした林分では、胸高断面積ベースで0〜50%のカラマツ以外の樹木の侵入が見られることがわかり、カラマツ人工林への広葉樹の侵入の程度の異なるプロットを設置できたことが確認された。8プロットのうち4プロットにおいて、9月から12月上旬にかけてリタートラップを9個設置し、2週間おきに落葉落枝を回収し、量の計測を行った。ここで回収した落葉に加えて、来年度以降の分解実験用のサンプルとするため、プロット周辺で新鮮落葉を採取した。また、9月に各プロットにおいて100cc土壌コアをもちいて、9点づつ林床を採取し,マクファーデン装置に72時間かけることにより、中型土壌動物群集の採集を行った。採集されたサンプルについての目レベルでの大まかなソーティングを終了した。トビムシ、ササラダニに関して種までの同定作業を来年度以降行う予定である。
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