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2006 Fiscal Year Annual Research Report

環境ストレス下に生育する樹木の分化中木部細胞における細胞骨格の動的挙動

Research Project

Project/Area Number 17580137
Research InstitutionTokyo University of Agriculture and Technoloty

Principal Investigator

船田 良  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (20192734)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 久保 隆文  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (00015091)
伊豆田 猛  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (20212946)
Keywords細胞骨格 / 環境ストレス / 低温ストレス / オゾン / 微小管 / アクチンフィラメント / 細胞分裂 / 共焦点レーザ走査顕微鏡法
Research Abstract

樹木は、低温、高温、乾燥、大気汚染、など様々な環境ストレス下で生育している。これらの環境ストレスは、分裂組織の分裂能力を低下させ、木部細胞の生産量を減少させる。しかしながら、これらの環境ストレスがどのような機構によって細胞分裂に対して影響を与えているかについては、知見がほとんどないのが現状である。本研究では、環境ストレスが樹木の細胞分裂を制御する機構について明らかにするため、環境ストレス下で生育する樹木の成長や分化過程を解析し、また細胞の分裂面の制御に重要な役割を担っている細胞骨格に注目し、樹木の成長制御機構を明らかにする。
環境ストレスのひとつであるオゾン処理を行った樹木の成長解析を行ったところ、オゾンに対する耐性は樹種により異なることが明らかになった。したがって、将来大気中のオゾン濃度がさらに上昇した場合、オゾン耐性の違いにより植生にも影響を及ぼすことが予想される。また、樹幹試料に低温ストレス処理を行い、細胞内の微小管やアクチンフィラメントなど細胞骨格の挙動を間接蛍光抗体染色法と共焦点レーザ走査顕微鏡法を組み合わせて立体的に観察した。その結果、冬期に採取した樹幹試料においては、低温処理を行っても形成層細胞内で明瞭な微小管の束が観察されたが、形成層活動が活発な時期に採取した樹幹試料においては、室温で固定した場合のみ形成層細胞内で微小管の束が明瞭に観察され、低温処理を行うと断片化した微小管が観察された。本研究で得られた知見は、低温に対する微小管の安定性の違いが、樹木の低温ストレス耐性の違いを制御することを示唆している。一方、アクチンフィラメントは低温処理の影響を受けなかったことから、アクチンフィラメントは樹木の低温ストレス耐性の違いを直接制御しないといえる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2007 2006

All Journal Article (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Allocation of photoassimilated ^<13>C from reproductive and non-reproductive shoots to the fruit of the angiosperm tree Styrax obassia2007

    • Author(s)
      Miyazaki, et al.
    • Journal Title

      Plant Species Biology 22

      Pages: 53-57

  • [Journal Article] The positional distribution of cell death of ray parenchyma in a conifer, Abies sachalinensis2006

    • Author(s)
      Nakaba, et al.
    • Journal Title

      Plant Cell Reports 25

      Pages: 1143-1148

  • [Book] 森林・林業実務必携2007

    • Author(s)
      船田 良
    • Publisher
      朝倉書店(印刷中)

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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