2005 Fiscal Year Annual Research Report
養殖魚類における新型連鎖球菌感染症の早期診断および疫学に関する研究
Project/Area Number |
17580165
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
吉田 照豊 宮崎大学, 農学部, 助教授 (20240294)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊丹 利明 宮崎大学, 農学部, 教授 (00363573)
|
Keywords | 新型連鎖球菌 / カンパチ / ブリ / Streptococcus dysgalactiae / 養殖魚類 / 疫学 / 早期診断 |
Research Abstract |
【目的】ブリ属魚類特にカンパチに被害をもたらすStreptococcus dysgalactiae は、畜産動物でも分離されることがある。同種細菌に特異的なプライマーで増幅される16S-23SrDNAのITS領域の部分塩基配列について魚類由来および畜産動物由来菌株を比較したところ、1塩基の相違があることを報告した。今回は更に対象菌株数を増やし、β溶血性のS.dysgalactiae subsp. equisimilisにまで調査範囲を拡大した結果、若干の知見を得た。 【方法】ブリ属魚類由来のS.dysgalactiaeおよび畜産動物由来のα溶血性のS.dysgalactiae subsp. dysgalactiae、β溶血性のS.dysgalactiae subsp. equisimilisを供試菌株として、S.dysgalactiaeの16S-23SrDNAのITS領域に特異的なプライマーにより増幅されるDNA断片部位の塩基配列を比較した。魚類由来菌株と畜産由来菌株の遺伝子多型を比較するため、Biased Sinusoidal Field Gel Electrophoresis(BSFGE)を試みた。 【結果】今回調査した魚類由来S.dysgalactiaeおよび畜産動物由来α溶血性S.dysgalactiae subsp. dysgalactiaeのlT部分塩基配列は以前の報告と同様に1塩基の相違があった。またβ溶血性S.dysgalactiae subsp. equisimilisについては、既にGenBankに登録されている既知のものとは異なりα溶血性のS.dysgalactiae subsp. dysgalactiaeと同じ配列であった。BSFGEの泳動パタ-ンは魚類由来菌株と畜産動物由来菌株とで多様性が認められた。現在は部分塩基配列の相違箇所をターゲットとしたプライマーの設計を検討中である。
|
Research Products
(3 results)