2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17580208
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
西澤 栄一郎 Hosei University, 経済学部, 准教授 (30328900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 道明 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (70312626)
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Keywords | 家畜糞尿 / 環境政策 / 影響評価 / 窒素・リン / オランダ |
Research Abstract |
家畜糞尿政策の諸施策のうち,経済的手段である糞尿および豚・家禽生産権と,ミネラル会計制度(MINAS)について分析した。 糞尿生産権制度は,それまでの糞尿基準量を取引可能にしたものだが,取引はあまり活発ではなかった。これは,取引にさまざまな制約が課せられていたここと,制度の先行きが不透明であったこと,初期配分が実際の頭羽数より多かったことなどによるものである。また,この制度は排出許可証取引というよりも,実質的には飼養頭羽数制限であり,1頭羽あたりの糞尿発生量を減らすインセンティブを農業者に与えなかったので,糞尿排出削減費用を最小化させず,総生産費の最小化をもたらしたとも考えにくい。 MINASの課徴金は,経済的手法として導入されたが,実際は損失基準量を遵守させるために高い料率が設定されたため,経済的手法が持つとされる効率性を発揮できなかった。MINASの導入によって窒素とリンの損失量が全般的に減少したことは事実であるが,これはMINASの養分会計という手法によるところが大きい。酪農部門に対しては,MINASはうまく機能した。しかし,土地をほとんど持たない養豚・養鶏経営に対しては,別のアプローチが必要だった。日本については畜産経営に関わる環境政策を概観し,量的規制の欠如とオランダのような養分収支を考慮した取り組みの必要性を指摘した。 上記の分析と昨年度までの結果をとりまとめ,報告書を作成した。
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Research Products
(1 results)