2005 Fiscal Year Annual Research Report
水資源利用・維持のための制度・政策に関する経済分析-南インドの事例研究
Project/Area Number |
17580209
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
弦間 正彦 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (90231729)
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Keywords | 水資源 / 南インド / 農業 / 制度 / 政策 |
Research Abstract |
第1年度の本年は、まず文献のサーベイ、郵便による予備資料の収集、電子メールを通じた海外共同研究者からの情報・データ提供を受け、データベースをつくる作業から始めた。研究代表者は、その後補完的に南アジアから収集するデータをリストにして、質問状を作成した。また、現地の統計書からも必要部分に関してデータベース化をはかった。次に、研究代表者が現地に渡り、現地の共同研究者と共に、補完的に収集するデータの詳細について打ち合わせを行い、パイロット調査を実施した。その後、海外共同研究者であるPalanisami教授、Smith准教授、Tsur教授と研究代表者の弦間は、タミールナドゥ農業大学水資源技術センターのネットーワークを使い、補完的なフィールド調査を実施し、収集データをデータベース化した。 また研究代表者は、既存のデータを整理したデータベースができた段階で、Fare, Grosskopf Norris and Zhang (American Economic Review, 1994)が使ったアプローチを参考に、収集したデータを分析する枠組みを構築し、リニアプログラミングの手法を用い、農家ごとの生産効率性の差を、生産性、規模の経済、技術効率性、資源配分効率性に分解して説明する実証分析を行った。そして生産関数の形を仮定しないノンパラメトリック分析モデルを構築する段階では、共同研究者のSmith准教授と共同作業を行い、ダイレクショナル・ディスタンス関数の利用を可能にする生産経済理論の共同論文執筆作業を行い、実証研究を理論的にサポートする枠組みを作った。さらに、共同研究者のTsur教授との共同研究を通じて地下水が持つ安定化価値を計測した。これにより地下水資源を効率的に使用するためには、新たな政策・制度の構築が必要であることを示すことができた。
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Research Products
(1 results)