2006 Fiscal Year Annual Research Report
多能性骨髄幹細胞から免疫担当細胞への分化に及ぼすTGF-βファミリーの役割
Project/Area Number |
17580262
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
村上 賢 麻布大学, 獣医学部, 教授 (80271360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 輝雄 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (60151297)
舟場 正幸 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (40238655)
西野 佳以 麻布大学, 獣医学部, 講師 (00271544)
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Keywords | TGF-βファミリー / A6細胞 / P19細胞 / Brachyury / Goosecoid / nodal |
Research Abstract |
多機能分子群であるTGF-βファミリー分子が免疫担当細胞への分化過程で果たす役割を検討するため、(1)研究初年度に引き続き、マウス胚性腫瘍細胞P19(胚盤胞内部細胞塊に類似した性質を持つ多能性細胞)を用いて検討した。P19細胞を血清存在下で接着培養すると、中胚葉組織のマーカー遺伝子であるBrachyury (Bra)とGoosecoid (Gsc)の発現が認められることを報告した。これらの遺伝子発現は、TGF-βファミリーによって正の制御を受けていることが知られており、それらメンバーの遺伝子発現をRT-PCRおよびreal-time PCRにより調べた。その結果、BraとGscの遺伝子発現変動はNodalの発現パターンと一致しており、これらの遺伝子発現はNodalにより誘導されていると推測された。さらに、長期間培養した培養上清中には、Nodalの作用を抑制する阻害因子が存在していることも推測された。(2)マウスES細胞より単離され、より分化の進んだ多能性造血幹細胞株であるA-6細胞を用いて、TGF-βファミリー関連の各種遺伝子(リガンドとして各種TGF-β、アクチビン、BMP、受容体としてALK-1〜7、ActRIIなど、シグナル伝達物質としてSmad1〜8)および血球系細胞の分化マーカーの発現をRT-PCR法により調べた。その結果、各種TGF-βファミリー受容体および骨髄系未分化マーカーだけでなく、GATA-1やMitfなど細胞特異的な転写因子の発現があることがわかった。
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Research Products
(2 results)