2005 Fiscal Year Annual Research Report
乳牛の乳腺感染における分子免疫学的応答の解析と機能修飾
Project/Area Number |
17580270
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
永幡 肇 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (10133571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲波 修 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (10193559)
桐沢 力雄 酪農学園大学, 獣医学部, 助教授 (70153252)
林 正信 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (10130337)
桑原 幹典 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (10002081)
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Keywords | 乳牛 / 乳房炎 / 免疫 / 疾病制御 |
Research Abstract |
乳牛の血液および乳汁中の白血球の機能の動態を明らかにする目的で研究を実施し以下の成績を得た。 1.血液中の白血球(好中球・リンパ球・単球)に発現するL-selectinのレベルは,正常牛および黄色ブドウ球菌(SA)感染牛でほぼ同程度であった。また乳汁中のそれらは血液中のそれらに比較して有意に低値であった。また乳汁中のそれらは血液中のそれらに比較して有意に低値であった。 2.乳汁中の白血球に発現するL-selectinのレベルは,SA感染牛の好中球およびマクロファージにおいて,正常牛のそれらに比較して有意に高値であった。 3.接着分子CD18の発現は,血液中の白血球においては,正常およびSA感染牛の両者はほぼ同様であった。乳汁中の白血球の発現においては,特に正常牛の好中球およびリンパ球で血液中のそれらに比較して有意に低値を示した。 4.乳汁中のCD4,CD8,B細胞は正常牛のそれらに比較して高値(数)であった。 5.SA感染牛の好中球のFc受容体を介する化学発光およびB細胞刺激-幼若化能は有意に低値を示した。 以上の成績から,正常牛の血液および乳汁中白血球の表面分子の特徴的な動態を明らかにすることができた。
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