2005 Fiscal Year Annual Research Report
化学物質に対する感受性修飾因子(モディファイアー)の細胞内分子機構
Project/Area Number |
17580274
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大迫 誠一郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00274837)
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Keywords | CYP1A1 / AhR / EGFP / レポーター / ヘパトーマ |
Research Abstract |
本研究では、薬物代謝酵素第1相酸化酵素の内、シトクロムP450 1A1(CYP1A1)の遺伝子発現調節機構に関し、主要核内受容体アリルハイドロカーボンレセプター(AhR)を中心とした転写活性化に対して、その基底レベル・IC_<50>・最大誘導レベルを決定する遺伝子の探索を行い、機能解析することを目的とする。 (1)モデル細胞の樹立 ヒト由来のヘパトーマであるHepG2およびマウス由来のヘパトーマHepa1c1c7細胞に対して、EGFPをマウスCYP1A1プロモーターに連結したコンストラクトを安定導入し細胞株を得た。これら細胞はAhR依存性転写誘導をモニターできる細胞である。HepG2細胞は基底レベルのEGFP発現が低く、細胞のライセートを蛍光プレートリーダーで測定したところ、リガンド(メチルコラントレン)による誘導が最大で8倍と著しかった。それに比べ、Hepa1c1c7細胞は最大でも3倍程度であったが、これはHepa1c1c7細胞のEGFP基底レベル発現が高いことによると思われる。 (2)ランダマイズドリボザイムライブラリーを用いたモディファイアー遺伝子のクローニング 上記(1)により確立されたEGFPレポーターをもつHepa1c1c7細胞にレトロウイルス型のランダマイズドリボザイムライブラリーを遺伝子導入した。この細胞集団のうち、メチルコラントレンによるEGFP発現強度の高い集団を分取型セルソーターで分離し、この細胞からライブラリー配列を回収した。現在、そのシークエンス確認作業を行っている。
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