2007 Fiscal Year Annual Research Report
廃水処理汚泥等の再生利用に係る衛生的安全性確保に関する検討
Project/Area Number |
17580292
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
砂入 道夫 Nihon University, 生物資源科学部, 准教授 (80196906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 睦安 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (10059660)
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Keywords | 廃水処理 / 活性汚泥 / 吸着 / 静電相互作用 / Rhodococcus / 細胞外多糖 / 腸内ウイルス |
Research Abstract |
近年、問題となっている新興感染症には、Legionellaなどの病原性細菌、E型肝炎ウイルス等の病原性ウイルス、Cryptosporidiumなどの病原性原生動物など、水を媒介とするものが多く含まれ、上・下水の汚染が問題となり、これら病原性微生物に対する水および汚泥等の衛生的安全性を確保する手法の確立が急務となっている。これまでに、われわれは、糞便と共に下水に放出される腸内ウイルス群が下水処理場の活性汚泥に吸着、安定化され、長期間にわたって感染性を維持すること、その吸着は非特異的で、静電相互作用が大きな役割を果たしていること、塩濃度やpHの変化により腸内ウイルスが活性汚泥より放出されることなどを示してきた。 本研究では、微生物と界面との非特異的吸着、特に静電相互作用と疎水性相互作用による吸着に影響を与える因子として、活性汚泥中の主要な負電荷であるカルボン酸基に着目し、活性汚泥構成菌であるRhodococcus属細菌が生産するカルボン酸基を含む細胞外多糖4種の構造に検討を加え、糖鎖構造を決定し、ウロン酸やピルビン酸由来のカルボン酸基が存在することを示した。また微生物の環境中の動態にこれら細胞外多糖のカルボン酸基が大きな影響を与えることを示した。生食用カキ由来のノロウイルス感染に代表されるように、ヒトから廃水などを経由して環境に排出された病原性微生物の海洋中での挙動、特に濾過摂食者における濃縮が問題となっているが、その詳細には不明な点が多い。代表的な濾過摂食者であるホヤとその共生細菌に着目し、海洋環境中での濾過摂食者における微生物濃縮のモデルとしての有効性を検討するために、基礎的検討を加えた。
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