2007 Fiscal Year Annual Research Report
多分子担持型フタロシアニン固相担体を用いる固-液ハイブリッド合成法の開発
Project/Area Number |
17590018
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
高波 利克 Meiji Pharmaceutical University, 薬学部, 准教授 (40241111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 晃治 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (00087785)
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Keywords | フタロシアニン / π拡張ポルフィリン / リサイクル / 機能性固相担体 / NHK反応 / ホルミル化 / シリルメチルリチウム / 根岸クロスカップリング |
Research Abstract |
本研究は,フタロシアニン分子をベースとする機能性固相担体の開発を目指すものであり,本年度は,これに関連して,フタロシアニンを含むπ拡張ボルフィリン金属触媒を用いる反応及び高効率ホルフィリン修飾反応について検討し,以下の新知見を得た。 1.π拡張ポルフィリンクロム錯体を回収・再利用可能な触媒として用いる野崎-檜山-岸反応:フタロシアニンクロム錯体Cr(PC)Clが臭化アリルとアルデヒドとの野崎-檜山-岸反応(NHK反応)の触媒として有効に機能することを見出し,さらにこの触媒の回収・再利用が可能であることを明らかにした。さらに,このCr(PC)Cl触媒をベンゾボルフィリンをベースとするCr(BPOR)Cl触媒に換えると,反応の効率及び触媒の回収率を著しく向上できることが判った。これらの結果から,機能性固相担体としてフタロシアニンのみなら,ベンゾポルフィリンなどのπ拡張ポルフィリンも利用可能なことが示唆され,現在,各種π拡張ポルフィリンの機能性固相担体としての可能性について検討中である。 2.シリルメチルリチヴムを用いるポルフィリンの単工程ホルミル基導入反応の囎発:ポルフィリンにシリルメチルリチウムを作用させた後,-DDQ酸化を行うと,一挙にmeso-ホルミルポルフィリンが高収率で得られることを明らかにした。この反応を利用することにより,ポルフィリンのone-pot非対称官能基化も容易に達成できることを見出した。 3.官能墓化された炭素鎖を持うポルフィリンの合成:パラジウム触媒存在下,meso-プロモポルフィリンと有機亜鉛反応剤との根岸クロスカップリングを行うことにより,エステル,シアノ,ハロゲンなどで官能基花ぎれだ炭素鎖を持うポルフィリンが高収率で得られることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)