2005 Fiscal Year Annual Research Report
医薬素材を指向した天然物合成への電子環状反応の活用に関する研究
Project/Area Number |
17590025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
日比野 俐 福山大学, 薬学部, 教授 (60112885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町支 臣成 福山大学, 薬学部, 助教授 (10248297)
延廣 順子 福山大学, 薬学部, 助手 (70352002)
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Keywords | electrocyclic reaction / lavanduquinocin / carbazomadurin A and B / β-carboline / dichotomine A-D / dichotomide I-II |
Research Abstract |
標記の研究課題について下記のように実施した。 (1)神経細胞保護作用や5-lipoxygenese(5-LPO)阻害活性を有する多置換カルバゾールアルカロイドのlavanduquinocin(Streptomyces viridochromogenes 2942-SVS3)の全合成を目的とする。 アレン中間体を組込んだ6π-電子系電子環状反応を利用しカルバゾール骨格を合成したのち、リパーゼを使用した不斉アセチル化によりR-配置のアルコール体へ誘導した。現在、カルバゾールの6位への置換基導入を検討中である。また、本研究の一連の研究の中で得られたリパーゼを使用した不斉アセチル化を基にしたR-1-(2-hydroxypropyl)carbazoleの合成成果を論文として公表する準備を始めている。 (2)4,7-ジ置換インドールの合成ルートの確立 carbozomadurin AおよびB(Actinomadura madurae 2808-SV1)、epocarbazolin AおよびB(Streptmycesanulatus T688-8)の全合成を行うために必要な原料である4,7-ジ置換インドールの合成ルート確立を行う。その方法として、インドール合成として一般的に知られているFischerのインドール合成法あるいはHemetzberger-Knittel法を検討した結果、Hemetzberger-Knittel法を活用して全合成展開を図るための原料供給が可能なルートを確立することができた。 (3)1,3-ジ置換β-carboline構造のdichotomine A-DおよびdichotomideI-IIの全合成研究 抗アレルギー作用を有する1,3-ジ置換β-carboline構造のdichotomineA-Dおよびdichotomide I-IIの共通の基本構造である1,3-ジ置換β-carboline骨格合成の基礎検討を実施した。この基礎検討の成果を基に全合成への展開を図る予定である。
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