2006 Fiscal Year Annual Research Report
アンジオテンシン受容体の新しい作用発現機構と病態生理的役割の解明
Project/Area Number |
17590052
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
吉田 真 高崎健康福祉大学, 薬学部, 教授 (90201011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中畑 則道 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (60045804)
本間 成佳 高崎健康福祉大学, 薬学部, 助手 (20344682)
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Keywords | アンジオテンシン / 薬理学 / 生理学 |
Research Abstract |
本年度は、アンジオテンシンType2受容体(AT2R)を介した病態生理的作用の検討を行う目的で、特に神経系におけるアンジオテンシンType1受容体(AT1R)との相互作用を、AT2R mRNAの発現レベルへの影響や受容体インターナリゼーション、細胞内シグナル伝達系への影響から検討した。神経細胞モデルであるPC-12細胞を用い、AT2Rの刺激がAT2R mRNAレベルに影響するかを検討したが、特に影響は見られなかった。一方、PC-12細胞にラットAT1ARを一過性に発現させた場合、AT2R mRNAの安定性が低下する事によりmRNAレベルが低下する事が示された。また、AT1ARとAT2Rが同時に発現していると、AT2Rのインターナリゼーションが観察され、AT2R単独発現では観察されない事から、AT1ARとAT2Rとがヘテロ二量体を形成したか、AT1ARの細胞内シグナルが通常はインターナリゼーションを起こさないAT2Rを細胞質へ輸送するように働いている可能性が示唆された。本研究ではAT1ARとAT2Rとの共発現は、AT1ARのインターナリゼーションや細胞内シグナルには明確な影響を示さなかった。また、AT2Rの細胞内ドメインもしくはC末端と会合する因子をyeast two-hybrid systemにより検索したが、現在のところ明確な結果は得られていない。今後、AT2Rの病態生理的役割を、より生体モデルを用いて検討して行く事が必要と考えられる。
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Research Products
(1 results)