2005 Fiscal Year Annual Research Report
新しい癌の分子標的としてのp27発現量低下応答遺伝子の解析
Project/Area Number |
17590056
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
北川 恭子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (20299605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
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Keywords | p27 / がん / 浸潤 |
Research Abstract |
我々はp27の発現量低下によって発現亢進する分子を同定するため、ヒト大腸がん細胞HCT116のp27遺伝子をジーンターゲッティングしたp27ヘテロノックアウトHCT116細胞(p27-hKO)を樹立した。このp27-hKOと親株のHCT116細胞を用いてマイクロアレイにより発現変動遺伝子解析を行った。その結果機能未知の遺伝子PPAG4を同定した。この分子が癌の悪性化にどのように関わるかを解析中である。 まずp27およびその分解実行因子であるSkp2と、PPAG4の存在量の相関性を検討した。In vitro評価系として発現変動モデル細胞株として樹立したSkp2高発現癌細胞株およびp27ヘテロノックアウト癌細胞株を用いた検討より、Skp2発現上昇およびp27発現低下は、いずれもPPAG4の発現量増加をもたらすことが示唆された。これまでにSkp2高発現およびp27低発現癌細胞株での浸潤能亢進を確認している。これらの細胞株においてPPAG4の変動が形質獲得に寄与している可能性を調べるため、PPAG4高発現およびノックダウン癌細胞株を樹立し、浸潤能を調べた。その結果、PPAG4発現量と浸潤能は正相関することがわかり、Skp2およびp27発現変動時に認められた浸潤能亢進は、その下流因子としてPPAG4が発現上昇することが関与していることが示唆された。
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Research Products
(8 results)