2005 Fiscal Year Annual Research Report
ビタミンC再生遺伝子dharとビタミンCリサイクルによる細胞死防御効果の増強
Project/Area Number |
17590064
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
三羽 信比古 県立広島大学, 生命環境学部, 教授 (00142141)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
XIAO Li 県立広島大学, 大学院・総合学術研究科, 研究員 (10405516)
GAN Xuehui 県立広島大学, 大学院・総合学術研究科, 研究員 (20405517)
谷 孝二 県立広島大学, 三羽研究室, 研究員 (30405518)
斉藤 靖和 県立広島大学, 生命環境学部, 助手 (90405514)
|
Keywords | ビタミンC再生 / 酸化ストレス軽減 / 細胞死制御 / ビタミンC細胞内取込み / 虚血-再灌流障害 |
Research Abstract |
1)ビタミンC再生遺伝子dharのラット肝臓への導入 ラットを開腹して回結腸静脈から、pCΔ j-SV-Neoベクターに組込んだビタミンC再生遺伝子dharをHVJ-リボソーム法で注入する手法を確立した。この結果、肝臓内の特定部域にdhar遺伝子が導入され、この導入遺伝子がタンパク発現することが免疫組織染色で認められた。 2)dhar遺伝子を導入したラット肝臓での虚血-再灌流傷害の防衛効果(in vivo) 1.ラット肝臓に対して、血液を供給する肝動脈・門脈を20分間、血管結紮することによって、肝臓全体のほぼ68%の部域に肝臓虚血を引き起させることができるが、この結果、肝細胞が破壊されて、肝細胞内酵素(GOT, GPT)の血中漏出が起こったが、dhar遺伝子導入で有意に防御されることが計測された。 2.この時に、肝臓でのDNA2本鎖切断をTUNEL法で染色して蛍光検出されたが、dhar遺伝子導入で防御されることが見い出された。 3.虚血に依る細胞組織傷害がHE染色で認められたが、dhar遺伝子導入で防御されることが検証された。 (3)dhar遺伝子導入によるビタミンC再生リサイクル効果の検証 1.dhar遺伝子導入だけでは、顕著な虚血傷害防御が見られず、デヒドロアスコルビン酸とGSH前駆体のNAC(アセチルシステイン)を併用投与すると、より顕著な虚血傷害防御が認められた。 2.dhar遺伝子導入したラットの肝臓には、非導入ラットより多量のアスコルビン酸が見い出され、グルタチオン前駆体NACとデヒドロアスコルビン酸とを同時投与すると更に多量のアスコルビン酸が肝臓に見い出された。 3.dhar遺伝子導入したラットの血液にも同様に、非導入ラットの血液より多量のアスコルビン酸が見い出され、グルタチオン前駆体NACとデヒドロアスコルビン酸とを同時投与すると更に多量のアスコルビン酸が血液に見い出された。 4.これらの結果は、dhar遺伝子導入された肝臓でのデヒドロアスコルビン酸からビタミンCへの再生が執行され、これが血液中に配送されたと考えられる。
|
Research Products
(3 results)