2007 Fiscal Year Annual Research Report
ビタミンC再生遺伝子dharとビタミンCリサイクルによる細胞死防御効果の増強
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17590064
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
三羽 信比古 Prefectural University of Hiroshima, 生命環境学部・生命科学科, 教授 (00142141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 靖和 県立広島大学, 生命環境学部・生命科学科, 助教 (90405514)
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Keywords | ビタミンC再生 / dhar遺伝子 / 活性酸素 / ヒドロペルオキシド / 細胞死防御 / 水素水 |
Research Abstract |
(1)酸化ストレス条件でのビタミンC(Asc)再生酵素遺伝子dhar-dhar導入CHO細胞は核より細胞質にdhar蛋白が多量分布してAsc再生が効率化され、ヒドロペルオキシドt-BuOOHによる細胞内活性酸素増加・DNA鎖切断・ミトコンドリア脱水素酵素活性低下が防御される効果が本研究で検証された(Gene Therapy Mol.Biol.2007)が、これは外来性dhar過剰発現に基づく効果であり、なぜ内在性dharだけで不十分なのか、Asc合成遺伝子GLOが霊長類で脱落した中で何故dhar遺伝子が進化保存されできたかは本研究の本質的課題である。(2)還元条件でのdhar遺伝子-そこで酸化ストレス条件とは逆に、還元条件でdhar遺伝子の効果を調べた。水素水は、溶存水素濃度963ppb(MilliQ逆浸透超純水2ppbの430倍以上)、酸化還元電位-788mV(超純水+342mV)と還元力がある。dhar導入CHO細胞がGSH-iPr 50μM存在下でDehydroAsc(DehAsc)100μMをAscに還元再生する能力は水素水、超純水の調製培地中で各々59.3,70.6pmol/hr/10^5 cellであり、DehAsc細胞内取込み能力は各々57.5,68.7 pmol/hr/10^5 cellだった。よって還元条件では、酸化ストレス軽減分だけ、必要とするDehAsc細胞内取込みもAsc再生も亢進されず、遺伝子発現節約という合目的性が働くと考えられる。(3)還元条件でのdhar遺伝子発現必要度-超純水調製培地でヒト皮膚角化細胞HaCaTは活性酸素(Hydroperoxide、過酸化水素など)が多量存在する(CDCFH-DA/蛍光法)が、水素水調製培地では著減してdhar発現必要度を低下させると考えられる。Ascは27時間後残存率は、溶存水素の乏しい水で当初の2-3割に低下するが、水素水では7割以上保持すること、アイソトニック成分共存下で水道水中2時間でほぼ半減するが、水素水では6時間後でも8割以上保持されることから、水素水ではAsc再生のためのdhar発現必要度低下が考えられる。38億年と言われる生命進化で水素水ほどの還元状態は持続的に具現しなかったためdharは進化保持されてきたと言える。
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Research Products
(11 results)