2005 Fiscal Year Annual Research Report
インターフエロン制御転写因子(IRF)の生物学的機能
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17590084
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
益見 厚子 国立感染症研究所, 血液・安全性研究部, 主任研究官 (70165728)
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Keywords | インターフェロン制御転写因子 / nucleolin / acetylation |
Research Abstract |
1)化学修飾(アセチル化)IRF-2と結合する細胞タンパク質の検索----IRF-2(flag-tag)をアセチル化酵素(PCAFおよびp300)とともに293T細胞に発現させた。293T細胞の細胞抽出液をM2-agaroseとともにインキュベートし、M2-agaroseに結合してきた細胞内因子を電気泳動し、泳動後ゲルを染色し、IRF-2とともにゲル上に見られるバンドを切り出してLC-MS/MSでタンパク質を同定したところ、核小体タンパク質であるnucleolinであることが判明した。 2)IRF-2結合タンパク質の機能解析---IRF-2が結合する特定の遺伝子(H4)のプロモーターをルシフェラーゼレポーターにつなぎ、その遺伝子に対する機能的な細胞NIH3T3を選択しレポーターアッセイを行った。NucleolinをIRF-2とともにco-transfectionすると、IRF-2による転写活性をさらに増強させた。IRF-2とnucleolinの細胞内での局在を免疫2重染色を行って共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ核小体の周辺において両者が局在していた。 以上のことからアセチル化IRF-2にnucleolinが結合し、転写活性化に寄与していることが明らかとなった。これまでIRF-2の転写活性化には細胞増殖の系を用いて行ってきたので、今後は細胞分化等に及ぼす影響をアセチル化IRF-2、およびIRF-2結合タンパク質が如何に関わっているかを検討する必要がある。
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