2005 Fiscal Year Annual Research Report
PKCη分子種を介した毛髪再生機構の解析とその特異的活性化物質の探索
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17590095
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大場 基 昭和大学, 腫瘍分子生物学研究所, 助手 (70297018)
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Keywords | PKC / 毛髪再生 / 分子標的薬 |
Research Abstract |
本年度は、主にスクリーニング系の確立を行った。 放線菌培養上清や海洋生物由来物質、既知の脂質等を材料として、PKCη特異的な酸素活性化物質やmRNA発現促進物質の探索を進める。その際、in vivoで有効な候補物質を見出すために、FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)法やルシフエラーゼレポーターアッセイを用いたスクリーニング系を構築した。 1)活性化物質探索のためのPKC活性化検出分子プローブとして、PKCη蛋白質のN末端側にYFPを、C末端側にCFP蛋白質を配した融合蛋白質を発現するベクターを構築した。これをHela細胞に導入し、既知のPKC活性化剤:TPAによって生じるFRETを測定した。また、感度やS/N比の向上のために、YFP-PKC間のアミノ酸欠失や、PKC-CFP間のスペーサーペプチドを挿入による影響を検討した。 2 )転写活性剤の探索のために、PKCηの上皮特異的な発現に関与するヒトPKCηのプロモーター領域(-2.4kb)をルシフェラーゼ遺伝子の上流に挿入したレポータープラスミドを構築した。これを不死化ヒト表皮ケラチノサイトHacaTに導入し、stable transformantを作製した。 細胞内で有効に作用する物質を見出すために、上記のスクリーニング系の確立を進めた。しかしFRET系は、スクリーニングに耐える感度が現在のところ得られていない。今後PKCη融合蛋白質向上を進め、高効率で正確な系の確立を目指す。
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