2006 Fiscal Year Annual Research Report
ChemicalPharmaceuticsを指向した創薬化学研究
Project/Area Number |
17590099
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
林 良雄 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (10322562)
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Keywords | 化学薬剤学 / 薬学 / プロドラッグ / 有機合成化学 / 癌 / タキソイド |
Research Abstract |
本基盤研究は、有機化学をフルに利用し創薬における薬剤学的価値の創造を追求する新しい学問領域Chemical Pharmaceuticsの一分野として、化学的メカニズムに基づく水溶性プロドラッグの開発をめざすものである。特に、アミノ酸・ペプチド化学を基盤とする化学反応を利用することで、最近の創薬で問題となる薬物の難水溶性を、化学的メカニズムに基づく水溶性プロドラッグとして解決できる汎用性のある新規手法開発をめざすものである。今期においては、分子内にヒドロキシ基を有するタキソイド系抗腫瘍剤の高機能化をめざし、"O-N分子内アシル転位型"水溶性プロドラッグの更なる展開として、酵素に認識されるアミノ酸などを導入した誘導体の開発を進めるとともに、光応答性の保護基を有する新しいO-N分子内アシル転位型光応答性誘導体の開発を行った。この光応答型誘導体では、光照射下で、保護基切断が切断されること、次いで生じた水溶性プロドラッグ「イソタキセル」がパクリタキセルへの効率的に変換されることを確認した。腫瘍部位に光を照射することで、腫瘍部位特異的な薬効の発現を可能とする誘導体である。一方、新しい作動メカニズムの開発として、自己分解型のスペーサーを有するオリゴアルギニンペプチドを利用した消化管吸収能改善手法を提案し、そのモデル化合物を合成すると共に、薬剤を内包可能な新規機能性乳酸ポリマーの創製にも成功した。未発表のものに関しては、今後これらの結果を順次報告していきたい。
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Research Products
(3 results)