2006 Fiscal Year Annual Research Report
カドミウム体内動態に基づいたカドミウム腎症の発症メカニズムの解明
Project/Area Number |
17590106
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Research Institution | Kyoritsu University of Pharmacy |
Principal Investigator |
柴崎 敏昭 共立薬科大学, 薬学部, 教授 (60100921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細山田 真 共立薬科大学, 薬学部, 助教授 (00291659)
木村 真規 共立薬科大学, 薬学部, 助手 (40383666)
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Keywords | 環境 / 重金属 / 腎臓 / 毒性 |
Research Abstract |
人体に対するカドミウムの蓄積を軽減し障害を防ぐためには、腸管からのカドミウム吸収の機構を解明する必要がある。腸管におけるカドミウム取り込みは鉄と亜鉛によって阻害されることが報告されている。Divalent Metal Transporter1(以下DMT1)は哺乳類の腸管刷子縁膜での鉄吸収の主要な輸送体と考えられており、DMT1は電気生理学的にFe^<2+>、Zn^<2+>、Cd^<2+>を輸送することが示されている。鉄欠乏の状態でDMT1の発現が充進することは、鉄欠乏状態でカドミウムの吸収が増加するとの報告に一致しており、DMT1は十二指腸刷子縁膜におけるカドミウム輸送体の候補の1つであるが、DMT1の寄与をin vivoで検討した結果は報告されていない。 mkマウスは鉄欠乏性貧血モデルとして発見されたDMT1機能欠損マウスであり、その機能欠損はhomozygote型でおこる。そこで、wild型(wild体)とhomozygote型(homo体)に同じ条件でカドミウムを経口投与したときに、homo体ではDMT1によるカドミウム輸送が起こらないので、カドミウムの吸収が低下すると予想された。しかし、結果的には有意差が無く、その原因としてhomo体の鉄欠乏状態が、他の輸送系の充進など何らかの因子に作用したことが考えられた。
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