2006 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子及びプロテオーム解析による小児白血病におけるメトトレキサート等の毒性解明
Project/Area Number |
17590122
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
栄田 敏之 神戸大学, 医学部附属病院, 助教授 (00304098)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 勝彦 神戸大学, 医学系研究科, 教授 (60025707)
岡村 昇 神戸大学, 医学系研究科, 助教授 (60379401)
八木 麻理子 神戸大学, 医学系研究科, 助手 (60362787)
竹島 泰弘 神戸大学, 医学系研究科, 助教授 (40281141)
中村 任 神戸大学, 医学部附属病院, 薬剤師 (80379411)
|
Keywords | 急性膵炎 / 急性リンパ性白血病 / 悪性リンパ腫 / アスパラギナーゼ / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
小児急性リンパ性白血病ならびに悪性リンパ腫は、近年、化学療法が確立し、80%以上が寛解に至る。前年度までに、メトトレキサートの副作用、体内動態と遺伝子多型との関連を検討した結果、Reduced folate carrier 1のG80AおよびGlutathione S-transferase M1のPositive/Nullが肝障害に、Methylenetetrahydrofolate reductaseのC677Tがメトトレキサートの消失に関与することを明らかにした。 一方、寛解導入時にアスパラギナーゼを投与するが、急性膵炎を発症患者がいる。急性膵炎の発症は生存に関わる重篤な副作用であるため、アスパラギナーゼの治療を中止せざるを得ない。その発症を予め予測することができれば、はじめからアスパラギナーゼの無いプロトコールで治療することが可能である。そこで、本年度においては、急性膵炎を頻発した患者の遺伝子配列を検討することにより、膵炎関連遺伝子多型を探索することを目的とした。 対象は、神戸大学医学部附属病院にて治療した小児急性リンパ性白血病および悪性リンパ腫の患者とした。血液あるいは頬粘膜を採取し、常法に従い、ゲノムDNAを抽出した。急性膵炎はトリプシンの過剰分泌が原因とされており、トリプシンの生成に関わる遺伝子PRSS1、SPINK1、クロライドイオンに関与する遺伝子CFTRのExon部分について、ダイレクトシークエンス法により全配列を調べた。その結果、数種の遺伝子多型を確認できたが、膵炎発症にかかわる遺伝子多型を見つけることはできなかった。
|
Research Products
(3 results)