2005 Fiscal Year Annual Research Report
医薬品安全性情報コミュニティ・知的共有基盤の活用と薬学部情報薬局教育研究への応用
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17590126
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山内 あい子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (30122253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中馬 寛 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20304545)
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Keywords | 医薬品安全性情報コミュニティ / 知的共有基盤 / 薬学部情報薬局 / 情報医療薬学教育研究 / 薬物催奇形性予測 / 薬物胎盤通過性予測 / 薬物母乳移行性予測 / クリニアルQSAR |
Research Abstract |
本研究は、科学研究費・萌芽研究(H15〜16)で立ち上げた薬学部情報薬局と、科学技術振興機構・社会技術研究開発センターのプロジェクトで構築している医薬品安全性情報コミュニティの知的共有基盤を、薬学部における医療薬学教育研究に応用し有効活用するための発展的研究である これまでに、医薬品安全性情報コミュニティの知的共有基盤として、薬物催奇形性に焦点を当てた医薬品基本情報、症例情報、及び化学構造情報に関する統合データベース(DB)・システムを構築し、平成17年末にその基本アルゴリズムに関する特許出願(特願2005-34839)を終えた。現在、本システムの使用者限定の試験公開に向けた最終的な調整を行っている 教育面においても、構築した医薬品基本情報DBと化学構造情報DB収載の情報を学部や大学院学生の教育研究に利用している。特に、定量的構造活性相関(QSAR)解析手法により薬物の母乳移行性や胎盤通過性に関する予測式を立て臨床に応用するクリニカルQSAR研究の成果については、学会で発表した大学院学生がポスター賞を受賞するなど高い評価を得ており、今後も医療薬学分野における情報化学的研究の更なる進展を図る。また、in vitroにおける薬物の胎盤通過性モデル構築のための細胞培養実験も進みつつある。 一方で、妊婦に対する薬の安全性に関する臨床医や一般からの問合せに対して、医薬品安全性情報を提供する活動を展開し、リスクコミュニケーション手法についても検討を重ねている。さらに、一般人や医療人を対象とした社会活動の一環として、カナダのマザーリスク・プログラムから伊藤真也教授、また国立成育センター・妊娠と薬情報センター(平成17年10月設立)の村島温子医師などを招聘し「女性のライフサイクルと薬物治療」と題する公開シンポジウムを実施し、今後の研究協力も仰ぐことができたのは本研究の発展に繋がる成果であった。
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Research Products
(34 results)