2005 Fiscal Year Annual Research Report
高機能性超天然タンパク質性モジュールの創製と薬剤学的応用に関する研究
Project/Area Number |
17590134
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Research Institution | Josai International University |
Principal Investigator |
富岡 佳久 城西国際大学, 薬学部, 教授 (00282062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 実香 城西国際大学, 薬学部, 助手 (40398558)
鈴木 直人 城西国際大学, 薬学部, 講師 (60372299)
菱沼 隆則 東北大学, 病院・助教授 (20199003)
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Keywords | バイオテクノロジー / 蛋白質 / 薬学 / 超天然物 / 生理活性 |
Research Abstract |
1.AGA-1抗体エピトープ解析およびパラトープ解析 抗体の親和性・特異性に寄与するグリチルレチン酸(GA)構造を明らかにするために、AGA-1モノクローナル抗体に対して、GA、グリチルリチン(GL)、18α-ヒドロキシGAに加えて、GAのA環誘導体(4種)、E環30位付加誘導体(3種)、C環誘導体(3種)、及び天然体であるhederagenine、oleanoic acid、cholic acid、deoxycholic acidの計17種の化合物を阻害剤とした阻害ELISAを行った。その結果、胆汁酸類は阻害を示さなかったが、その他の化合物では阻害反応が認められた。これらの化合物による阻害性プロファイル解析から、GAのA環及び3位の水酸基、E環30位カルボニル基、そしてオレアナン骨格及びその11位のカルボニル基が抗体の認識に重要な構造であることが推察された。 2.抗体の相補性決定領域(CDR)構造のアラニンスキャニング 抗原認識にはCDRが主に寄与していると予測されるため、まずCDR-H3を含む各アミノ酸をアラニンに置換した変異体を調製した。すなわち、Ser^<93>からTrp^<103>までのアラニン置換体15種をpComb大腸菌発現ベクターを用いて、rFabフラグメント抗体として生産した。ELISAにより、各変異体とGA結合BSAとの反応性を検討した結果、反応性の低下が認められ、Y99Aでは反応性がほぼ消失し、W95A、G96A、G97A、V100cA、V100dA、D101Aでは約90%の反応性減少であった。これよりAGA-1とGA-BSAとの反応性に関して、CDR-H3ループの根本付近であるFR付近に位置するアミノ酸構造の重要性が示唆された。
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