2006 Fiscal Year Annual Research Report
高機能性超天然タンパク質性モジュールの創製と薬剤学的応用に関する研究
Project/Area Number |
17590134
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Research Institution | Josai International University |
Principal Investigator |
富岡 佳久 城西国際大学, 薬学部, 教授 (00282062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 実香 城西国際大学, 薬学部, 助手 (40398558)
鈴木 直人 城西国際大学, 薬学部, 講師 (60372299)
菱沼 隆則 東北大学, 病院・助教授 (20199003)
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Keywords | バイオテクノロジー / 蛋白質 / 薬学 / 超天然物 / 生理活性 |
Research Abstract |
本研究は、天然由来の抗腫瘍性クロモホア結合性タンパク質あるいは低分子薬物を認識する抗体を改変し、天然物が持っていない高精密機能を有する超タンパク質を創製し、医薬品の適正使用への臨床応用を提供するための基礎的研究を行うことを目的としている。はじめに昨年度の本課題研究で解析を行った抗グリチルレチン酸抗体AGA-1および作製した各リコンビナントFab(rFab)の反応性に関して、表面プラズモン共鳴分析法を用いる速度論的解析を行った。装置にはBiacore2000を用い、センサーチップCM5に抗原であるグリチルレチン酸を結合させた牛血清アルブミン(GA-BSA)をBSAのアミノ基を介して固定化した。AGA-1 rFabのGA-BSAに対する結合速度定K_<on>は37.4×10^4M^<-1>s^<-1>、解離速度定数K_<off>は31.6×10^7M^<-1>s^<-1>、K_Dは3.2×10^<-9>Mであった。CDR3変異体であるY99A、Y100bA、D101A、W95Gにっいて同様に解析した結果、Y99A(K_<on>×10^4M^<-1>s^<-1>,K_<off>×10^4M^<-1>s^<-1>,KD×10^<-9>M:0.9,0.2,20.8)、Y100bA(36.4,2.3,6.2)、D101A(16.5,3.7,25.1)、W95G(5.2,5.1,98.4)と算出された。続いて、17種類の変異体rFab(ΔXhoI,S93G,T94A,W95A,G96A,G97A,N98A,Y99A,V100A,D100aA,Y100bA,V100cA,V100dA,D101A,Y102A,W103A,W95A)を用い、グリチルレチン酸誘導体との反応性を阻害ELISAにて測定し、抗体の構造と低分子抗原の構造との関係を精査し、有益な情報を得た。現在、さらに詳細な検討を継続中である。
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