2008 Fiscal Year Annual Research Report
解剖学実習体に出現する各種変異形態の詳細な線描図作成とそれらのデジタル活用
Project/Area Number |
17590153
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
千葉 正司 Hirosaki University, 大学院・保健学研究科, 教授 (40003652)
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Keywords | 変異 / 肉眼解剖学 / 解剖学実習 / 解剖図譜 / 解剖学の教育 / 局所解剖学 / 系統解剖学 |
Research Abstract |
1. 人体の部位(体幹前面、体幹後面、上肢、下肢、胸部内臓、腹部内臓、骨盤と骨盤内臓、後胸壁と後腹壁、頭部と頚部)ごと.に選抜した計30枚の変異(破格)例の下絵を清書し、引出し線を用いて解剖学名称をラテン語で記入し、欄外の解剖所見の記述も整理した。 2. 清書した線描図から、重要度の高い変異例を10枚選別し、それらを実物に似せて着色した。 3. 平成20年度の解剖学実習体で遭遇した「前斜角筋の前を通る左鎖骨下動脈」、「第13胸椎の出現例」などの下絵15枚を描写し、うち2枚を清書し、カラー着色を施した。 4. 「左腕頭静脈の走行異常」と「重複上大静脈」の2例の解剖所見は、下絵を清書し、カラー着色を施して、平成20年9月の日本解剖学会第54回東北・北海道連合支部学術集会(郡山)で口演発表した。 5. 平成21年3月の第114回日本解剖学会総会・全国学術集会(岡山)では、平成19年度に両側で出現した「頚腕筋」に、これまでに収録した多症例を混じえて、本変異例の形態学的特徴について口演発表した。また本総会では、本補助金の成果として、「解剖学実習体で遭遇した各種破格例の線描図の展示・供覧」をポスター発表し、部位別の破格例数と貴重な破格例のカラー着色図8枚を展示した。 6.各種変異(破格)例についての1, 000枚に及ぶ線描図の目録一覧、第114回総会で展示した破格例の概要と貴重な破格例の着色図8枚、清書した線描図とカラー着色図から厳選した30枚、破格例の報告・抄録などを収録して、解剖学実習に活用できる小冊子(従来の研究成果報告書)を作成した。
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