2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590165
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
吉永 一也 宮崎大学, 医学部, 助教授 (50136719)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷井 一郎 宮崎大学, 医学部, 助手 (40207171)
|
Keywords | 精子先体 / 卵子透明帯 / 精子・卵子相互作用 / 受精 / 体外受精 / モクローナル抗体 / 免疫組織細胞化学 / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究の主目的は、精子先体内部に存在するタンパク質(分子)が受精の過程でどのような役割を果たしているのか、先体特異分子に対するモノクローナル抗体を用いて細胞・分子レベルで明らかにすることである。今年度は以下の研究を行い、新たな知見等を得た。 1.先体分子MC41の局在(挙動解析)に関する追加実験:前年度の成果から生じた問題点を解決するための追加実験を行った。前年度と同様に、免疫電顕法を用いて解析した結果、MC41は先体反応前の精子先体外膜直下の先体マトリックス皮質領域に局在した。さらに、MC41は先体反応後のハイブリット小胞遺残体(先体マトリックスを主構成要素とする先体遺残体acrosomal ghost)と隣接した卵子透明帯表面、および両者の接触部に局在した。なお、精子先体マトリックスのうち、電子密度の高い腹側領域(M2)ではMC41の局在を認めなかった。 2.MC41抗原分子の同定:マウスおよびラットの精巣上体尾部精子におけるMC41抗原をTriton X-100とSDSで抽出した。精製した抗原を二次元電気泳動で展開して分離した結果、Silver染色によりウエスタンブロット陽性スポットに一致する抗原スポットを検出できた。抗原の等電点は極めて酸性側にありpI3付近であった。しかし、CBB染色では明瞭なスポットを確認できなかった。そのため、今回は質量分析装置を用いてMC41抗原分子のアミノ酸配列を決定するには至らなかった。今後、量の問題(実質的な量と検出技術両面の問題)を解決すれば所期の目的を達成できると考えている。
|
Research Products
(2 results)