2005 Fiscal Year Annual Research Report
発光遺伝子導入マウスを用いた急性腎不全と腎症回復における骨髄幹細胞の役割の解明
Project/Area Number |
17590176
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
TUN Aung 東海大学, 総合医学研究所, 研究員 (50398749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 明 東海大学, 医学部, 教授 (60307296)
佐藤 正宏 東海大学, 医学部, 助教授 (30287099)
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Keywords | 遺伝子導入マウス / 急性腎不全 / 骨髄幹細胞 |
Research Abstract |
発光遺伝子導入(KHNEICC transgene)を導入されたTgマウスの子孫について尿細管特異的にHcRed1が発現するかどうか、podocyte特異的にEGFPが発現するかどうかを、Tgマウスの腎臓の凍結切片を作製し、共焦点レーザー顕微鏡(LSM-410,Carl Zeiss, Germany)で解析した。青色発光(CFP,波長477nm)、緑色発光(GFP,波長508nm)、赤色発光(HcRed1,波長618nm)は、専用フィルターや特定波長を用いることにより解析した。糸球体及び尿細管はおおよそCAG promoterの制御下、ECFPを発現するが、Ksp-cad promoterに制御されるHcRed1の発現は尿細管に限定されたようである。また、nephrin promoterに制御されるEGFPの発現は、podocyteに限定されている。しかし、遺伝子発現の詳細な解析をRT-PCR, Southern blot法にて行ったところHcRed1の発現は認められなかった。KHNEICCプラスミッドの塩基配列調査ではKsp-cad promoter領域とHcRed1の接続部分に新たな翻訳開始コドンが出来ていて、さらにinsulatorとCAG promoterの間に大きな挿入がある事が発見された。 尿細管にHcRed1の特異的安定な発現は期待し難いため、podocyteにEGFPの特異的な発現を利用し、骨髄細胞移植実験を行った。放射線照射後immunotoxin注射によるpodocyte障害モデルTgマウスにKHNEICC Tgマウスの骨髄細胞を移植し、2、4、6、8週後にrecipientマウスの腎臓を採取し、蛍光顕微鏡学的、組織学的(H-E染色、PAS染色)にて観察した。移植後4週目には、骨髄細胞移植による腎障害の組織学的な改善は観られたものの、蛍光顕微鏡下では糸球体内には発光細胞が認められなかった。自家発光と見られる発光細胞が尿細管に数多くあった。 EGFPの波長はECFPの波長に近いため蛍光顕微鏡学的にその二つの発光は区別しにくい。波長の離れた発光遺伝子を組直し、骨髄細胞に導入して同様の解析、および移植実験を行っている。
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