2005 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸トランスポーターの活性制御に関わるタンパク質間相互作用の解析
Project/Area Number |
17590226
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
金井 好克 杏林大学, 医学部, 教授 (60204533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安西 尚彦 杏林大学, 医学部, 助手 (70276054)
平田 拓 杏林大学, 医学部, 助手 (60372918)
上野 剛 杏林大学, 医学部, 助手 (20406979)
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Keywords | 薬理学 / 輸送体 / 膜蛋白質 / 蛋白質間相互作用 / アミノ酸 / 細胞膜移行 / 活性制御 / 足場タンパク質 |
Research Abstract |
本研究は、ヘテロ二量体型アミノ酸トランスポーターLAT1の機能及び調節の実体とその機序を明らかにすることを目的とし、タンパク質間相互作用の観点から、LAT1のC-末端のドメイン解析、及びLAT1のC-末端への結合タンパク質の同定とそのLAT1活性制御における役割の検討を行った。LAT1は、そのC-末端に電位依存性CaチャネルCav1.2のターゲティングドメインと類似の小領域をもつ。LAT1のC-末端の詳細な欠損体と変異体の作製とその解析により、この小領域VVPが、LAT1の細胞膜での局在に必須のモチーフであることを明らかにした。本モチーフの変異体あるいは欠損体は、ヘテロ二量体形成のためのパートナーである4F2hcとの連結には問題はなく、ヘテロ二量体を形成し得るが、形成されたヘテロ二量体が細胞内に留まることが共焦点レーザー顕微鏡による解析と細胞表面ビオチン標識による解析から明らかになった。糖タンパク質である4F2hcの糖鎖付加の解析から、LAT1のC-末端のVVPモチーフは、ヘテロ二量体複合体の小胞体からゴルジ体への移行のために重要な役割を果たすことが示された。VVPモチーフに結合するタンパク質を明らかにする目的で、酵母ツーハイブリッド法によるヒト膀胱癌由来T24細胞のcDNAライフラリーをスクリーニングしたところ、多価の足場タンパク質RACK1が同定された。LAT1とRACK1の結合は、免疫沈降法で確認された。またsiRNAを用いたRACK1のノックダウンにより、LAT1とRACK1の結合は、ヘテロ二量体複合体の小胞体からゴルジ体への移行に必須であることが示された。平成18年度は、LAT1の機能及び調節に関わる4F2hcへのタンパク質間相互作用を解析し、ヘテロ二量体複合体を取り巻くタンパク質問相互作用の全貌を明らかにすることを目的とする。
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Research Products
(21 results)