2006 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸トランスポーターの活性制御に関わるタンパク質間相互作用の解析
Project/Area Number |
17590226
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
金井 好克 杏林大学, 医学部, 教授 (60204533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安西 尚彦 杏林大学, 医学部, 講師 (70276054)
平田 拓 杏林大学, 医学部, 助手 (60372918)
木村 徹 杏林大学, 医学部, 助手 (60383668)
上野 剛 杏林大学, 医学部, 助手 (20406979)
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Keywords | 薬理学 / 輸送体 / 膜蛋白質 / 蛋白質間相互作用 / アミノ酸 / 細胞膜移行 / 活性制御 / 足場タンパク質 |
Research Abstract |
本研究は、ヘテロ二量体型アミノ酸トランスポーターLAT1の機能及び調節の実体とその機序をタンパク質間相互作用の観点から、明らかにすることを目的として行った。本年度は、ヘテロ二量体複合体の活性ユニットであるLAT1の機能活性への調節ユニット4F2hc(1回膜貫通型タンパク質)の役割を明らかにするために、4F2hcへのタンパク質間相互作用によるLAT1の活性制御の解析を行った。4F2hcには、インテグリンbetaサブユニットが連結することが知られている。本研究では、インテグリンのリガンドによる刺激、及びインテグリンと4F2hcの連結を操作することにより、LAT1の機能活性への4F2hcの影響を検討した。インテグリン、4F2hc、LAT1を高発現するモデル細胞としてヒト膀胱癌由来T24細胞とヒト子宮癌由来HeLa細胞を決定した。両細胞とも、インテグリンリガンドであるフィブロネクチンとコラーゲンによって、LAT1を介するロイシン取込みが、インテグリンリガンド処理と同時に上昇したが、これは親和性の上昇によることが明らかになった。インテグリン活性を上昇することが知られる二価カチオンMn2+も同様にロイシン取込みを上昇させ、EDTAはそれを低下させた。このようなインテグリンリガンドによるLAT1活性の上昇がインテグリンbeta鎖細胞内ドメインと4F2hc細胞内ドメインの相互作用によって生じることを、ドミナントネガティブ効果の導入により検討した。beta鎖と4F2hcの相互作用に介入するインテグリンbeta鎖細胞内ドメイン、4F2hc細胞内ドメイン、4F2hcと類似構造を持つ他の1回膜貫通型タンパク質rBATとのキメラの過剰発現により、それぞれにおいて、LAT1機能に対するインテグリンの影響が遮断され、インテグリンからLAT1への直接効果が強く支持された。
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Research Products
(13 results)