2005 Fiscal Year Annual Research Report
TIRF可視化解析による2相性インスリン分泌機構の解明
Project/Area Number |
17590277
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
今泉 美佳 杏林大学, 医学部, 講師 (40201941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永松 信哉 杏林大学, 医学部, 教授 (80231489)
菊田 敏輝 杏林大学, 医学部, 助手 (80267468)
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Keywords | 細胞・組織 / シグナル伝達 / 糖尿病 / 開口放出 / 膵β細胞 / エバネッセント顕微鏡 |
Research Abstract |
グルコース刺激による膵β細胞からのインスリン分泌は2相性を示す。この2相性インスリン分泌機構を明らかにする目的で、初代培養膵β細胞内insulinをGFP標識した標識顆粒システムと全反射蛍光顕微鏡(TIRFM)を組み合わせたinsulin顆粒動態の可視化解析法(TRF imaging法)を用いて解析を行った。(1)insulin分泌第1相では予め形質膜上にdockingしている顆粒からのfusionが見られ,分泌第2相では細胞内から新たに供給されて形質膜上にdockingした顆粒からのfusionが観察された。この分泌第1相、第2相における顆粒の細胞内部における動態を入射角可変式全反射蛍光顕微鏡(v-TIRFM)で解析したところ、細胞内部には形質膜にドッキングしている顆粒プールと形質膜から約500nm内部に存在する細胞質内プールの2つの顆粒貯蔵プールがあり、分泌第1相では前者の顆粒プールより、一方分泌第2相では後者の顆粒プールより形質膜へ供給された顆粒のfusionが観察された。このようにv-TRFMを用いて2相性インスリン分泌を担っている顆粒の細胞内貯蔵プールの実態を明らかにした。(2)神経synapseのactive zone構成蛋白質(CAZ蛋白質)であるELKSが膵β細包に存在しinsulin顆粒のdocking/fusionを調節していることを見出し、ELKSはsyntaxinlと共にinsulin顆粒のexocytosis部位を規定しており、分泌第1相のdocking/fusionを調節していることを示唆した。
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Research Products
(6 results)