2006 Fiscal Year Annual Research Report
TIRF可視化解析による2相性インスリン分泌機構の解明
Project/Area Number |
17590277
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
今泉 美佳 杏林大学, 医学部, 助教授 (40201941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永松 信哉 杏林大学, 医学部, 教授 (80231489)
菊田 敏輝 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (80267468)
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Keywords | 細胞・組織 / シグナル伝達 / 糖尿病 / 開口放出 / 膵β細胞 / エバネッセント顕微鏡 |
Research Abstract |
2型糖尿病モデルGKラットではグルコースに対するインスリン分泌不全の成因の一つにt-SNAREタンパク質の異常によるinsulin exocytosisの阻害が示唆されている。そこで、t-SNAREタンパク質のinsulin exocytosisへの調節機構を明らかにするために、正常マウスおよびsyntaxin1A欠損マウスより膵β細胞を調製し、インスリン顆粒をGFP標識し、以下のinsulin顆粒動態可視化解析(TIRF imaging解析)を行なった。(1)分泌第1相でのインスリン顆粒fusion部位はTAT融合Cy3標識抗体を用いたTwo-color TIRF解析により、syntaxin 1Aクラスターの局在と一致したが、分泌第2相ではsyntaxin 1Aクラスターの局在とは異なる部位でfusionが観察された。(2)syntaxin 1A欠損マウスから調製したβ細胞では第1相を担うpreviously docked granulesが激減し、そこからのfusionが見られなかったが、第2相でのnewcomersのfusionはwild typeと同様に観察された。(3)syntaxin 1A欠損β細胞にsyntaxin 1Aをアデノウイルスを用いて発現させると、previously docked granulesの数が正常値まで回復すると共に、分泌第1相が回復した。このことから、分泌第1相ではsyntaxin 1A依存性、分泌第2相ではsyntaxin 1A非依存性であることが明らかとなった。以上の結果より第1相と第2相におけるインスリン顆粒開口放出機構は共通の分子機構ではないことが強く示唆された。
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Research Products
(6 results)