2006 Fiscal Year Annual Research Report

消化管癌等の組織内線維芽細胞の遺伝子発現プロファイル解析とそれによる亜分類

Research Project

Project/Area Number	17590303
Research Institution	HIROSHIMA UNIVERSITY
Principal Investigator	中山宏文広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (50253068)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	安井弥広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (40191118)
Keywords	線維芽細胞 / 陰窩周囲線維芽細胞 / 漿膜下線維芽細胞 / CD34 / 低分子量サイトケラチン / アルファ平滑筋アクチン / ポドプラニン / 遺伝子発現プロファイル
Research Abstract	消化管上皮性腫瘍および消化管非腫瘍性病変部における線維芽細胞様細胞の亜分類を目的として、昨年の潰瘍および出血性梗塞に続いて、炎症性腸疾患11病変、胃マルトリンパ腫放射線治療後にリンパ腫細胞が消失した5症例の胃粘膜生検組織、胃腺腫16病変、胃上皮内腺癌9病変、大腸腺腫44病変、大腸腺腫内癌25病変、胃浸潤癌および大腸浸潤癌各5病変)のパラフィン切片を用いて、CD34、ビメンチン(以下VIM)、ポドプラニン(以下POD)、低分子量サイトケラチン8(CK8)、アルファ平滑筋アクチン(以下ASMA)、高分子量カルデスモン(以下HCD)の発現の有無を免疫組織化学的に検討し、線維芽細胞様細胞は、1)非病変部の幹細胞的線維芽細胞CD34陽性VIM陽性POD陰性CK8陰性ASMA陰性HCD陰性型、2)早期癌微小間質浸潤部、炎症早期、放射線治療後比較的早期および循環障害早期に出現するCD34陰性VIM陽性POD陽性CK8陰性ASMA陰性HCD陰性型、3)大腸腺腫および上皮内癌腺管周囲、浸潤癌の線維性間質および炎症後の線維化早期にみられるCD34陰性VIM陽性POD陽性CK8陰性ASMA陽性HCD陰性型、4)瘢痕部にみられるCD34陰性VIM陽性POD陰性CK8陰性ASMA陽性HCD陰性型、5)漿膜下組織および漿膜にみられるCD34陰性VIM陽性POD陽性CK8陽性ASMA陽性HCD陰性型、6)大腸正常陰窩周囲にみられるCD34陰性VIM陽性POD陰性CK8陰性ASMA陽性HCD陽性型、7)大腸腺腫周囲に出現するCD34陰性VIM陽性POD陰性CK8陰性ASMA陽性HCD陽性、の7種類に分類されることを明らかにした。マグネットビーズ法により、線維芽細胞の分離回収および遺伝子発現プロファイル解析を行い、さらに詳細な線維芽細胞様細胞の亜分類する。