2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590304
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小賀 厚徳 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (90243633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 茂人 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (80284511)
近藤 智子 山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (30379979)
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Keywords | 病理学 / information technology / バーチャルスライド / Tissue microarray / 遠隔医療 / 乳癌 / ゲノム / 口腔癌 |
Research Abstract |
Tissue microarrayを用いた乳癌の研究については、平成18年7月に日本サイトメトリー学会のシンポジウムで発表した。乳癌の研究の改良を目指し、各種パラメーターをできるだけ有効に組み合わせ、よく知られている乳癌関連タンパク(Her2,PgR, ER, p53)と比較的検討されていないp27の組み合わせで、特にステージIVを除いた乳癌について予後評価能力の改善に成功した。改善点の主なところは、陽性や陰性の判定基準を見直したことで、強陽性のみを陽性とする、弱陽性でも陽性とするなどパラメーターによって、判定基準を変えた方が予後評価に有利であることがわかった(論文化途上)。ゲノムを用いた研究では、口腔癌について発癌経路の異なる二つがあること、癌細胞の大規模なゲノム異常の特徴について、別々に英文報告した。口腔系についてはまれな唾液腺腫瘍を用いてゲノム、タンパク異常を解析し臨床に役立つと予想されるタンパクの挙動について調査し、論文化途上にある。また、バーチャルスライドを用い、病理診断のコンサルテーションを遠隔地間で実施し30分以内に有効な情報を得ることができることを実証した。バーチャルスライドを用いた、臨床・病理カンフレンスを実施し、セキュリティーに配慮した送受信法を(NTT西日本コミュニケーショングループ)用いて実施し有効性を確認した。以上の総括的な内容でバーチャルスライドの教育、研究、診断、応用についての有用性について平1成18年3月に日本病理学会のワークショップで報告した。バーチャルスライドと組織アレイを組み合わせた研究法について、日本サイトメトリー学会技術講習会の講師に招聰された。また、和文で「Tissue microarrayとバーチャルスライドの応用」「バーチャルスライドの有用性」のタイトルの内容で和雑誌に掲載された。
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