2005 Fiscal Year Annual Research Report
新しいpodocyteマーカーCARPを用いたループス腎炎の予後診断
Project/Area Number |
17590306
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
松浦 恵子 大分大学, 医学部, 助手 (00291542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守山 正胤 大分大学, 医学部, 教授 (90239707)
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Keywords | CARP / ループス腎炎 / 蛋白尿 / 腎機能 / LPS / angiotensin II / adriamycin / ARB |
Research Abstract |
1:CARP陽性糸球体腎炎の臨床病理学的解析 これまで既に蛋白尿のレベルとCARP発現の間に強い正の相関が存在することを既に認めている。臨床的には特にループス腎炎において、CARP陽性症例と陰性症例の蛋白尿のレベルに相関がある。そこで現在腎機能の推移を比較して、CARP発現が臨床的予後、すなわち他の腎機能マーカー(BUN、クレアチニンなど)の推移との関係を明らかにすべく、CARP陽性ネフローゼ症例の予後、CARP陽性蛋白尿なし症例の予後、CARP陰性症例の予後を比較してCARP発現の予後因子としての意義を明らかにしているところである。また、これまで上皮細胞株を用いたin vitroでの実験から、CARPがLPS刺激により発現誘導され、細胞辺縁部のラフリング部位においてF-アクチンと共局在することを見出している。そこでLPS以外の腎障害誘導物質と考えられている、angiotensin IIあるいはadriamycinなどにより、刺激後の細胞形態ならびにF-アクチンの細胞内局在を観察した。また、angiotensin IIに関しては、特異的阻害剤であるangiotensin receptor blocker(ARB)を用いて、形態変化やCARPの発現誘導に対する効果を検討した。これまでのところ、LPSと同様、angiotensin II,adriamycin両者によってもCARPは誘導され、形態変化をもたらしている。ARBはangiotensin IIによる形態変化は抑制したが、CARPの発現誘導に対する抑制効果は少なく、現在、その意義についてさらに検討している。また、マウスを用いたin vivoでの刺激により、マウス腎の糸球体におけるCARPの発現誘導を免疫染色で検討中である。 2:尿中CARP蛋白質を検出するためのELISAキットを作製する。 1)尿沈査の免疫染色によりCARP陽性podocyteの同定 2)ELISAキットの作製とpodocyte中のCARP蛋白質の検出 3)尿中CARPの直接検出 以上1)-3)については、CARP monoclonal抗体を作製中である。
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Research Products
(2 results)