2005 Fiscal Year Annual Research Report
癌および非癌組織における5-FU代謝関連酵素の発現と化学療法の効果の関連性解析
Project/Area Number |
17590321
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
鴨志田 伸吾 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (70351020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 寛 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80138643)
桜井 洋一 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (60170651)
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Keywords | 5-FU代謝関連酵素 / 胃癌 / 大腸癌 / 薬剤効果予測 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
本年度は、1. orotate phosphoribosyltransferase(OPRT)の至適免疫染色条件の確立と特異性の確認、および2. in situ hybridaization法(ISH法)によるOPRT mRNA検出の至適条件確立を目的とした。さらに、次年度に実施予定であった3.諸臓器の癌および非癌組織における5-FU代謝関連酵素発現の比較検討についても検討しえた。本年度の研究実績は以下のように要約される。 1.OPRTペプチドのN末端を認識するOPRT-A抗体よりもC末端を認識するOPRT-C抗体の方が陽性反応がつよかった。OPRTを再現性よく免疫染色するためには、高温(70℃以上)での切片伸展、加熱処理や蛋白分解酵素による抗原性賦活化処理を避けることが重要であった(本結果は、次頁に示す雑誌論文に記載した)。OPRT免疫染色の特異性は、免疫吸収試験により確認された。胃癌を対象とした免疫染色によるOPRTの発現は、ELISA値および活性値と相関したが、mRNA値とは相関しなかった(本結果については、研究分担者である桜井が論文投稿準備中である)。免疫染色と活性値の相関は、xenograftを対象とした実験においても証明された。 2.OPRT mRNAのISH法について検討する前に、thymidylate synthase (TS) mRNAのISH法を試みたが、残念ながら検出不可能であった。近日中にOPRTのISH法についても検討する。 3.OPRT、TS、dihydropyrimidine dehydrogenaseおよびthymidine phosphorylaseの発現パターンは腫瘍の原発部位や組織型によって異なっていた。一般的に、正常組織における発現は癌組織と同じパターンであった(本研究の内容は論文掲載された:次頁参照)。
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