2006 Fiscal Year Annual Research Report
癌および非癌組織における5-FU代謝関連酵素の発現と化学療法の効果の関連性解析
Project/Area Number |
17590321
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Research Institution | FUJITA HEALTH UNIVERSITY |
Principal Investigator |
鴨志田 伸吾 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (70351020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 寛 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80138643)
桜井 洋一 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (60170651)
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Keywords | 5-FU代謝関連酵素 / 胃癌 / 大腸癌 / 薬剤効果予測 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
本年度(最終年度)は、1.胃癌・大腸癌におけるorotate phosphoribosyltransferase (OPRT)の発現を検索し、thymidylate synthase (TS)、dihydropyrimidine dehydrogenase (DPD)を含めた他マーカーの発現と比較検討し、2.マーカー発現と化学療法の効果との関連性を明らかにすることを目的とした。本年度の研究実績は以下のように要約される。 1.OPRT mRNAのin situ hybridization法を試みたが、残念ながら検出不可能であった。 2.S-1とcisplatinの併用による術前化学療法を施行された胃癌を対象とした研究では、化学療法前生検におけるTS高発現かつ/またはp53高発現のパターンは非反応群76%にみられたが、反応群では1例のみであった(p<0.0001)。OPRT、DPDの発現と化学療法の効果との関連性は証明されなかった(本研究の内容は論文掲載された:次頁参照)。 3.Uracil and ftorafurないし5'-deoxyfluorouridineによる術前化学療法を施行された大腸癌を対象とした研究では、OPRTの発現と化学療法の効果との関連性は認められなかった。 4.OPRTの発現は、非癌胃粘膜よりも胃癌組織の方が、また、diffuse typeよりもintestinal typeの方が強かった(本結果については、ELISAを用いた研究結果とともに論文投稿準備中である)。 5.α-fetoprotein (AFP)産生消化器癌は、thymidine phosphorylaseおよびmetallothioneinが低発現であった。AFP陽性群と陰性群の間にDPDおよびTSの発現に関する有意差はなかった(本研究の内容は論文掲載された:次頁参照)。
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Research Products
(2 results)