2005 Fiscal Year Annual Research Report
萎縮骨格筋で発現誘導する筋特異的蛋白質ARPPの機能解析
Project/Area Number |
17590353
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
泥谷 直樹 大分大学, 医学部, 助手 (80305036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守山 正胤 大分大学, 医学部, 教授 (90239707)
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Keywords | ARPP / ノックアウトマウス / 骨格筋 / 筋分化 / 筋障害 / 筋再生 |
Research Abstract |
1)マウストレッドミル運動負荷試験 ARPPノックアウト(KO)マウスは、野生型マウスに比べて、持久的な運動維持能力が低下していることが示唆された。 2)マウス骨格筋の除神経によるARPP発現変化 除神経3日後より10週にわたって骨格筋のARPP発現誘導を認めた。 3)マウス尾部懸垂実験 尾部懸垂による廃用性萎縮下肢骨格筋においてARPP発現の低下を認めた。 4)マイクロアレイによるARPP KOマウス骨格筋の遺伝子発現変化の網羅的解析 ARPPノックアウト(KO>マウスでは、骨格筋特異的遺伝子のみならず、主に神経系に発現がみられる遺伝子群についてもその発現の増強や減弱が認められた。 5)骨格筋障害・再生過程におけるARPPの役割 Cardiotoxinを下腿筋および前胸筋へ投与して筋障害を誘発した。野生型ではcardiotoxin投与後5日目までに壊死した筋線維が除去されていたのに対し、ARPP KOでは再生筋線維の周囲に壊死筋線維が多数残っていた。再生筋線維の分化については両者に明らかな差はみられなかった。 以上、1)〜5)のin vivoの実験については、バッククロスを重ねて純系化したKOマウスを作製中であり、今後、それを用いることでより明解な実験結果が期待できると思われる。 6)マウス骨格筋初代培養細胞を用いた細胞生物学的解析 筋芽細胞を低血清下(2%ウマ血清)で培養して分化を誘導した。ARPP KOマウスの筋芽細胞は、野生型マウスの筋芽細胞に比べて、分化マーカーであるMyogeninやMHCの発現が遅く、低レベルであった。形態的にも筋管形成の障害が認められた。野生型マウスの筋芽細胞をRNAiによりARPPの発現をノックダウンさせると、同様に分化の遅延が観察された。
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Research Products
(4 results)