2006 Fiscal Year Annual Research Report
BCL11A機能からみたリンパ球分化制御機構の解明
Project/Area Number |
17590364
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
桑田 健 (財)癌研究会, 癌研究所・発がん研究部, 研究員 (00327321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 卓郎 (財)癌研究会, 癌研究所・発がん研究部, 部長 (00180373)
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Keywords | BCL11A / リンパ球 / 核内小体 / SUMO化 / lkaros / PML / PML / BCL6 |
Research Abstract |
BCL11A/Evi9/Ctip1遺伝子はレトロウイルス誘発性マウス白血病およびt(2;14)転座を有するヒト慢性リンパ性白血病の原因遺伝子として同定された。BCL11AノックアウトマウスはBリンパ球を欠損し、その機能はリンパ球の発生・分化に必須である。BCL11A遺伝子産物は6つのzincフィンガー蛋白をコードし、その遺伝子産物はリンパ腫関連遺伝子BCL6と共に核内のドット状の小体(NB)内に局在する。これまでにBCL11AがSUMO1およびSUMO E2/E3リガーゼと共局在/会合すること、またBCL11A自身もSUMO化修飾を受けることを示してきた。蛍光抗体法を用いた検索により、これらSUMO化関連遺伝子産物に加え、新たにリンパ球の発生・分化関連遺伝子lkaros、白血病原因遺伝子PML、癌抑制遺伝子p53がそれぞれこのNBに共局在することが示された。免疫沈降法により、in vivoにおいてBCL11Aはp53と会合することが示された。p53の標的遺伝子であるp21プロモータを用いたレポーターアッセイにより、BCL11Aはp53による転写活性化に対して抑制的に働いていることがわかった。p53は核内、とりわけPML body内でSUMO化をはじめとする翻訳後修飾による安定化と転写活性制御を受けることが知られており、BCL11AはSUMO化修飾機構を介してp53の機能制御を行っている可能性が考えられた。
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Research Products
(1 results)